大阪・ミナミにある人気ラーメン店のシンボル「龍の立体看板」の一部の撤去を命じる判決が出た。

金龍ラーメンのモニュメント「龍のしっぽ」巡る裁判

大阪のミナミにある「金龍ラーメン 道頓堀店」の龍の立体看板は店のシンボルになっていて、写真を撮る人も見られる。

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しかし、「龍のしっぽの部分」と「ひさし」が隣接する土地にはみ出しているとして、3年前、土地を所有する不動産会社が撤去を求めて裁判を起こした。

金龍ラーメン側は、ひさしの下のテーブル席が失われるほか、ブランドイメージが低下するなどと反論していた。

はみ出した龍のしっぽは「土地所有権を侵害している」

10月26日の判決で、大阪地方裁判所は、土地を10年間占有すれば自分の所有にできる民法の「時効取得」を理由に金龍の土地所有を認めた一方で、はみ出した龍のしっぽ部分とひさしは「不動産会社の土地所有権を侵害している」として金龍側に撤去を命じた。

旅行客は「この迫力は残しておいてほしい。見て楽しむのもこの街の楽しみだと思う」、「正直なくても気にはならない」と意見が分かれた。

この判決に、立体看板の製作者の中村雅英さんは「作品の一部がなくなるのは不満じゃないけどちょっとさびしいな」と話す一方で、「しっぽ外して道路にぽーんと置いて、これが外された龍のしっぽですとか言って、そっちの方で置いた方がまた目立つんじゃないか」と提案した。

金龍側は「密集エリアでの境界や道路の使用方法について、裁判所から一定の判断が示されたことを評価している」としたうえで、控訴については「検討中」とコメントがあった。

(関西テレビ「newsランナー」2023年10月27日放送)

関西テレビ
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