富山・高岡市の高岡龍谷高校で9月29日、文化祭が開かれ、綿棒を使い100万回以上の点を打ったドットアートが披露された。全校生徒で作り上げ、舞台を華やかに彩った大作に挑戦した生徒会の思いに迫った。

全校生徒が“挑戦”する文化祭

高岡市の高岡龍谷高校で開かれた文化祭「龍谷祭」は、コロナ禍のため通常での開催は4年ぶりとなった。

文化祭の様子
文化祭の様子
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ステージイベントに写真映えスポット、模擬店など様々な催しが行われた。

生徒たちは「みんなで楽しめて、とても最高」「コロナでずっとできなかったので、こんな大規模な龍谷祭ができてうれしいし、先輩たちも盛り上げ上手で、超楽しかった」「最高!」などと、体いっぱいに喜びを表現していた。

学校創立60周年となる2023年の龍谷祭では、生徒会が中心となってある挑戦が行われた。

綿棒で“ドットアート”に挑戦

9月上旬、全校生徒に色の漢字がぎっしりと入った紙が配られ、「赤(の絵の具)配られたらプリントの「赤」に、綿棒に絵の具をつけて押していく」と説明があった。
6色の絵の具を使って、「ドットアート」を作ろうというのだ。

綿棒を使い紙にドットを打っている
綿棒を使い紙にドットを打っている

529枚の紙に、綿棒を使って100万回以上の点を打って一つの絵を完成させる。
図柄は知らされず、龍谷祭当日のお楽しみとなった。

生徒たちは「楽しい。細かい作業が好きなので」「みんなで作るということで、思い出になると思う。予想では(絵柄は)景色かな」などと話し、ドットアートを楽しんでいる様子だった。

高岡龍谷高校生徒会長・宮本はるかさん:
創校60周年なので、全校生徒で何かしたいと思って。ドットアートは綿棒でスタンプを押すだけなので、誰でもできるなと思ってこれにした。一体感があるので、一人一人の絆が深まればいいなと思う

最後の仕上げで四苦八苦 

9月下旬、生徒会のメンバーが集まり、仕上げ作業が行われていた。
500枚以上の紙をのりで貼り合わせ、縦5.7メートル・横4.6メートルの1枚の絵にする。

間違いに気づく女子生徒
間違いに気づく女子生徒

指示通りに紙を貼り合わせていくが、途中で間違いに気づいた女子生徒が「これ、違うんじゃない?つなぎ方が…」と指摘。

中には色の塗り間違えに気づくこともあった。

男子生徒:
(緑に塗ったところ、本当は)めっちゃ、白。おかしいもん

修正も楽しんでいる様子
修正も楽しんでいる様子

その後、上から正しい色を塗り直し。これで一安心だ。

舞台を彩った“ドットアート”

龍谷祭の当日。全校生徒で作り上げたドットアートは、様々なイベントが行われるおまつり広場に飾られ、舞台を華やかに彩った。

ドットアートで描かれたあさひ舟川「春の四重奏」
ドットアートで描かれたあさひ舟川「春の四重奏」

絵柄は、富山の写真家・イナガキヤストさんが撮影した「春の四重奏」だった。
富山・朝日町の舟川べりで見られる「残雪の北アルプスをバックに、サクラ、菜の花、チューリップ」の4つが織りなす風景だ。

生徒たちは「まさか四重奏だとは思わなかった。意外といい思い出になった」「きれいにでき上がってよかった。何年後でも思い出せそう」など、ドットアートの仕上がりに感動していた。

高岡龍谷高校生徒会長・宮本はるかさん:
(ドットアートを見て)感動してくれた人もいたので、やってよかったと思っている。これで生徒一人一人の気持ちが一つになればいいなと思っていたので、よいものになった

心を込めて打った点が一つの作品となり、楽しい思い出として生徒たち一人一人の心にも刻まれた。

(富山テレビ)

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富山テレビ
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