今年も新たなシーズンが幕を開けたフィギュアスケート。
昨シーズンは、日本開催の世界選手権で宇野昌磨と坂本花織が、日本史上初の世界選手権連覇を決めた。
さらに、“りくりゅう”ことペアの三浦璃来・木原龍一ペアも年間グランドスラムを達成。
この記事の画像(10枚)今年5月に引退を表明した“かなだい”村元哉中・高橋大輔組も、世界選手権で日本歴代最高の11位タイと日本フィギュア界にとって充実した1年となった。
ミラノ・コルティナ五輪まで3年となった今年、どんなシーズンとなるのか。
今年は羽生結弦が王者を奪還した場所で
12月の全日本選手権を目指して、地方ブロック大会から予選がスタートする。
2024年3月にカナダで開催される世界選手権を目指す選手、全日本選手権を自身の集大成として挑む選手、日本最高峰の舞台で力を最大限出したい選手。
今年もさまざまな選手たちの思いがぶつかり合う時がやってきた。
毎年、年末に行われる全日本選手権。
今年は12月21日から長野県長野市のビッグハットで行われる。
ここは2020年、未知なるコロナウイルスに世界が振り回されていた頃に全日本が開催された場所だ。何もかもが手探りで“特別な年”となった全日本。
この年のGPシリーズの出場を見送っていた羽生結弦さんが、ぶっつけ本番のプログラムで王座奪還を果たした。
あれから3年、再びビッグハットで全日本選手権が行われる。
地方予選、東西選手権を勝ち抜き全日本へ
この国内最高峰の大会は、前年のTOP3はシードとなり、予選を免除される。
前年の成績から男子は宇野昌磨、島田高志郎、友野一希、女子は坂本花織、三原舞依、島田麻央がすでに出場を決定。
それ以外の選手たちは、地方大会と東西選手権を勝ち抜くか、ジュニアからの推薦選手にならない限り、出場権を獲得することはできない。
地方大会は、東北・北海道、関東、東京、中部、近畿、中四国九州と6つに分けられており、各選手の所属先に応じて、出場する大会が決まる。
前年の東西選手権の成績で各地区の予選通過人数が毎年変動し、今年の割り当てはこのようになる。
<各地区の予選通過人数>
東北・北海道:男子4名、女子4名
関東:男子3名、女子5名
東京:男子23名、女子21名
中部:男子4名、女子14名
近畿:男子17名、女子9名
中四国九州:男子9名、女子7名
各地方大会を勝ち抜いた選手たちは、全日本選手権への最終予選となる東西選手権に挑む(※東北・北海道、関東、東京⇒東日本。中部、近畿、中四国九州選手権⇒西日本へ進出)。
東西選手権も、前年の全日本選手権での成績で毎年予選通過人数の変動がある。
ただし、地方大会を勝ち抜いた選手の中で、東西選手権の前後1週間にGPシリーズにエントリーされている場合は、予選免除となる。
<東日本選手権>
男子:8名+【免除】三浦佳生、鍵山優真
女子:5名+【免除】渡辺倫果、住吉りをん、樋口新葉
<西日本選手権>
男子:6名+【免除】山本草太、片伊勢武アミン、壷井達也
女子:8名+【免除】河辺愛菜、千葉百音、吉田陽菜
真夏からアクセル全開の選手たち
新シーズンが始まり、早くも今年も熱い戦いが予想されている。
男子は、三浦佳生が今季初戦の木下トロフィーとげんさんサマーカップを異例のダブルヘッダーでW優勝し、いまノリに乗っている。
北京五輪銀メダリスト鍵山優真は、完全復活を誓い新たな決断。
二人三脚で歩んできた父・正和コーチに加え、今季はソチ五輪銅メダリストで“イタリアの至宝”カロリナ・コストナーとタッグを組む。
頂点を目指すミラノ五輪へ向け早くもスタートを切った。
女子では、北京五輪団体銅メダルの樋口新葉が1年間の休養を経て実戦復帰。
さらに昨季全日本と世界女王2連覇を果たした坂本花織は、重圧を払いのけ、上がり調子のコンディションで今季突入した。
ジュニア勢でも、大技を携えた次世代エースたちが躍動の予感。
中田璃士が4回転ジャンプを実戦に本格投入。
8月末のジュニアGPシリーズでも見事成功し、初優勝とブレイクに期待がかかる。
そして、去年全日本3位・世界ジュニア女王の島田麻央は、着実に精度の上がってきている4回転トゥループとトリプルアクセルを今季も挑戦。同時成功の偉業達成はすぐそこだ。
さまざまな思いを胸に戦いを挑む選手たち。今年はどんなドラマが生まれるのだろうか。
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