中学生が見事な連携プレーでお手柄を立てた。島根・出雲市の中学生3人が行方不明になっていた高齢男性を発見、救護し、警察から感謝状が贈られた。3人はサッカークラブでチームメート。瞬時に役割を分担し、的確な判断で男性の命を救った。

中学生3人に感謝状

島根・出雲警察署長から感謝状を手渡された、中学2年の坂本大俄くんと、中学1年の岡湊祐くん、山之内蒼介くん。3人は、出雲市立平田中学校に通っている。なぜ感謝状が贈られたのか…3人に説明してもらった。

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岡湊祐くん・山之内蒼介くん:
校庭でサッカーをして遊んでいました。

現場は出雲市内の小学校のグラウンド。「事件」があった7月27日、3人は、クラブのメンバーとサッカーをしていた。途中、岡くんと山之内くんが水飲み場に行くと、高齢の男性が倒れているのを発見したという。

岡湊祐くん・山之内蒼介くん:
水道で髪を洗おうとしたときに、おじいさんに会いました。大丈夫ですか?って、5回くらい声をかけて。返事が「うー」みたいな感じでうなっていたので、心配になって、教室まで先生を呼びに行きました。

2人はすぐに先生を呼びに行った。すると今度は、その様子を見て、坂本くんが駆けつけた。

坂本大俄くん:
ちょうど飲んでいない飲み物がありましたし、コーチとか、先生からもスポーツドリンクとかは熱中症の時に良いと聞いたので、持っていたドリンクを持って行った。

その日、出雲市の最高気温は36度を超えていた。坂本くんは男性が熱中症ではないかと考え、水分をとるよう促した。

男性は無事、家族のもとへ

この1時間ほど前、出雲警察署には男性の行方不明届が出され、捜索を行っているところだった。先生への連絡、そして、男性の救護。3人の的確な連携プレーでもあって、男性は無事保護。家族のもとへ引き渡された。

岡湊祐くん:
助けないと悔いが残るので、そういう気持ちで助けた。

山之内蒼介くん:
おじいさんが倒れていて、すごく苦しそうだったので、助けなきゃと思って、とっさの行動が取れた。

坂本大俄くん:
やってよかったと思うし、助かってよかった。

出雲警察署・窪田浩仁署長:
まだ中学生、それも1年生、2年生という年齢を考えると、大変的確な行動を取ったと思う。正しいことをする勇気、人に対する優しさ、そういうことをぜひ忘れずに、健やかに育ってほしい。

猛暑での行方不明。時間が経過すれば命に危険が及ぶおそれもあった状況で、的確な行動を取った3人の中学生は、ピッチの外でも見事な“連携プレー”を披露した。

(TSKさんいん中央テレビ)

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