東京電力は27日、福島第一原発の処理水が海に放出されてから初めて、原発の内部を報道陣に公開した。全ての処理水を放出するには30年程度かかるとしていて、長期にわたって安全性を確保していくことが重要な課題となる。

この記事の画像(3枚)

タンクの処理水は、大量の海水で基準値を下回る濃度に薄めた上で、トンネルを通って沖合1キロ地点から海へと放出されていて、その運転状況は「集中監視室」で24時間体制で管理されている。

初回の放出では、約7800トンの処理水を海水で薄めたうえで17日間かけて放出する計画で、27日午後3時時点ですでに1381トンが放出されたという。

また環境省は27日、周辺海域のトリチウム濃度が検出できる最小の数値を下回り、「不検出」だったと発表した。当分の間は検査を毎週行い、環境省のホームページで結果を公表するとしている。

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。