岡山地区のJR山陽本線に7月22日に新型車両が導入されるのにともない、旧国鉄時代から使用されている「117系」と呼ばれる車両が一線を退くことになり、最後の雄姿を見ようと鉄道ファンらが岡山駅を訪れた。最終日の前日、7月20日の岡山駅の様子を取材した。

長年愛された「117系」 ついに現役引退へ

「117系」車両は旧国鉄が製造した。現在、この車両を展示しているJR東海の鉄道博物館、名古屋市のリニア・鉄道館によると、「117系」は関西地区の新快速電車として登場した。

7月21日に引退「117系」車両
7月21日に引退「117系」車両
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これまでの電車とは別格の居住性を提供し、「シティライナー」の愛称で親しまれたほか、東海地区でも「東海ライナー」の愛称で親しまれた。

岡山駅と広島県の福山駅を結ぶ「快速サンライナー」
岡山駅と広島県の福山駅を結ぶ「快速サンライナー」

その後、1992年に岡山地区に導入され、岡山駅と広島県の福山駅を結ぶ「快速サンライナー」に投入された。

「117系」を撮影する鉄道ファンたち
「117系」を撮影する鉄道ファンたち

JR西日本によると、岡山地区ではピーク時には6編成24両が在籍していたが、現在は3編成12両にまで減少、京都地区での運用もこの春に終了し、定期運用は全国唯一となっていた。

「国鉄時代からの貫禄がある」

現在、この車両で運行される列車は1日最大6本となっていて、JR岡山駅には最後の雄姿を見ようと7月20日も多くの鉄道ファンらが訪れ、写真を撮るなどしていた。

大阪から来た男性
大阪から来た男性

大阪から来た男性:
(かつて関西で)新快速として走っていた。最近、鉄道ファンになったがスタイリッシュな感じがして、古いというか国鉄の車両だけど新しさも感じる斬新なデザイン。(ウエストエクスプレス銀河も残るが)最後の雄姿を見られて良かった

岡山県外から来た親子連れ
岡山県外から来た親子連れ

岡山県外から来た親子(父親):
福岡県に単身赴任中で、兵庫・宝塚市に住む息子と岡山で合流した。息子が電車が見たいので来た。117系が見たい。広島県の福山駅に住んでいたので懐かしいと思った

岡山県外から来た親子(息子):
国鉄時代からの貫禄みたいなのがあって良かった。来て良かった。かっこいい

「117系」の定期運行は7月21日で終了する。JR西日本によると「117系」の今後については、臨時列車で使用するか、廃車にするかを含めて検討しているという。

不定期で運行されるJR西日本の長距離列車「ウエストエクスプレス銀河」は、この「117系」がベースとなっていて、こちらの運行は継続するという。

(岡山放送)

岡山放送
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