5年前、栃木・日光市を観光中だったフランス人女性が突然行方不明になったことについて、国連が、日本政府に犯人特定に向けた捜査を要請したことが、FNNの取材で新たにわかった。国連が強制失踪条約に基き、日本政府に要請を行うのは初。

観光中に突然行方不明となった、フランス人のティフェヌ・ベロンさん(40)
観光中に突然行方不明となった、フランス人のティフェヌ・ベロンさん(40)
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この問題はティフェヌ・ベロンさん(40)が2018年7月、栃木・日光市を観光中に、突然行方がわからなくなったもの。

国連が日本政府に初めて、強制失踪条約に基いて捜査を要請
国連が日本政府に初めて、強制失踪条約に基いて捜査を要請

拉致事件を専門とする国連の強制失踪委員会は、ベロンさんは事件に巻き込まれた可能性があるとして、「事件性が疑われる行方不明事件」と指摘した。

川を捜索する、ベロンさんの家族(2019年)
川を捜索する、ベロンさんの家族(2019年)

その上で日本政府に、犯人特定に向けた捜査や、家族やフランス当局に捜査情報の提供を要請したことが新たにわかった。

ベロンさんの兄・ダミアンさん
ベロンさんの兄・ダミアンさん

ベロンさんの兄・ダミアンさんは「これは事故ではない。妹がどこにいるかわからず、私たち家族は悲しい。妹はどこかで、私たちを待っているかもしれない」と話す。

ベロンさんの携帯電話の位置情報は、滞在先のホテル周辺で突然途切れた
ベロンさんの携帯電話の位置情報は、滞在先のホテル周辺で突然途切れた

日本政府は、2023年4月に「引き続き捜索している」としながらも、「事件に巻き込まれた証拠がない」と回答している。

日本政府は「事件に巻き込まれた証拠がない」とする一方で、ベロンさん家族は「事件性がある」と訴えていた
日本政府は「事件に巻き込まれた証拠がない」とする一方で、ベロンさん家族は「事件性がある」と訴えていた

ベロンさんの家族は、ベロンさんが突然に失踪する理由がなく、携帯電話の位置情報が滞在していたホテル周辺から突然途切れたことから、事件に巻き込まれた可能性があると訴えている。

(「Live News days」7月19日放送より)

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