豪雨に見舞われた秋田市で、冠水被害が出始めた7月15日。市内を走るタクシーのドライブレコーダーが、突如、車が浸水していく“恐怖の瞬間”を捉えていました。

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時刻は午前11時過ぎ、乗客から迎えの予約が入り、タクシーが坂を下った住宅街へと進んでいきます。

坂を下った先にある住宅街へ
坂を下った先にある住宅街へ

この時点で、道の一部が冠水しており、少し水しぶきがあがったり、水が湧き出す様子は見られますが、水位がそれほど上昇しているようには見えません。

水が湧き出す
水が湧き出す

しかし、しばらく走行していると、徐々にタクシーの周囲に大きな波が立つほど、水位が高くなってきました。「ゴゴゴ」と大きな音を立てる水しぶき。

タクシー運転手「うわぁああ」

思わず声を上げて、心配そうに周囲を見回すタクシー運転手。

車を進めると、大きな波がボンネットの上まで乗り上げます。そして…。

(ピーピーピー)

ついには、冠水している道にはまり、完全に車が動かなくなってしまいました。

運転手は電話で助けを求めた後、車の外に脱出。

懸命に車を押して、何とか自力で冠水したエリアから離れようとしますが、途中で止まってしまいます。

タクシーを手で押して、なんとか冠水している場所から脱出を試みる
タクシーを手で押して、なんとか冠水している場所から脱出を試みる

約30分後、助けにきた車に引っ張ってもらい、なんとか冠水現場から脱出することができました。

タクシー運転手:
タクシーの運転手やって二十何年になりますけど、ここで動けなくなったっていうのは初めてですね。急に、例えば困って(タクシーを)呼んだのかなとは思ったので、多少の無理はって自分でもね。もしかすればいけるかなと思って来たら、そうなって(冠水にはまって)しまったので、私の考えが甘かったというか。

今後も警報級の大雨が予想される

今回、秋田市内の広範囲で発生した冠水の要因の一つが、雨水が排水できず あふれてしまう“内水氾濫”だったといいます。

大雨から3日がたち、市内の下水道の使用制限は解除されたものの、一時、排水を控える不便な生活を強いられました。

「めざまし8」の天達武史気象防災キャスターは、秋田県で今後も警報級の大雨が予想されており、引き続き警戒が必要だといいます。

19日の朝までに多いところで80ミリ、19日の朝から20日の朝まで50~100ミリの雨が予想されていますので、二次災害などにくれぐれも気をつけて、早めの避難を心掛け、安全第一でお過ごしください。

(めざまし8 7月18日放送)