7月9日の朝、岐阜県中津川市の林道で、散歩していたところを熊に襲われた、岡崎菊雄さん(76)。背中には、襲われた際に負った大きな4本の傷痕が。
この記事の画像(15枚)「死を覚悟した」という岡崎さん。彼の命を救ったのは、一緒に散歩をしていた“愛犬”でした。
林道で熊と遭遇 恐怖の一部始終
近くには民家や学校もある林道を、愛犬のアンちゃんと散歩していた岡崎さん。
岡崎菊雄さん:
何か黒いモノが向かってくるところで、「あっ熊だな」と思って。あんまり近くまで来たらこれはまずいと思って、きびす返して、反転して下に逃げたんです。
黒いモノの正体は、体長1mほどの「熊」。
とっさに熊に背を向けて、逃げ出した岡﨑さん。すると、後ろから熊が追いかけてきたのです。
岡崎菊雄さん:
10mくらい走ったのかな。ここら辺でどうも、熊にタックルされたみたいで。ここで転倒したんです。その時に「これはやられる」と思って、覚悟したんですよ。
背中から脇にかけて引っかかれ、地面に倒れ込んだ岡崎さん。
まさに、絶体絶命となったそのとき!愛犬のアンちゃんが、熊に向かって必死に威嚇したのです。
岡崎菊雄さん:
ちょっとそういう気配がないもんだから横を見たら、熊が逃げていくのが見えたんですよね。僕が倒れたところにアンがいて、威嚇して追い払ってくれたような感じだと思うんです。
アンちゃんの威嚇にひるんだのか、熊は山へ去っていったといいます。
岡崎菊雄さん:
アンはちゃんと守ってくれますので、安心ですよ。
愛犬・アンちゃんによって九死に一生を得た岡崎さん。
アジア動物医療研究センター長のパンク町田氏によると愛犬と一緒にいたことが有効だったといいます。
アジア動物医療研究センター長 パンク町田氏:
基本的に熊は、犬が実はライバルなんです。ですから、ライバルがいるところは避けて通ります。わざわざライバルがいるところで争ってまでなんかしようと思いませんので。
ですから、犬に吠えられるというのは非常に有効です。
また、熊に襲われた際の対処法についてはこう話します。
アジア動物医療研究センター長 パンク町田氏:
あんまり変なことはしない方がいいですね。向こうもびっくりしますから、アドレナリンが分泌するわけですよ。アドレナリン自体、“とうそうホルモン”と呼ばれる通り、逃げる方の“逃走”でもあるんですけど、戦う方の“闘争”でもありますから。どちらの行動にでるかは、もう運次第になってしまいます。
お互い止まった状態で目が合っているのであれば、目を離さないでバックで歩いて、距離を取ってから走って逃げるのがいいですね。
(めざまし8 7月17日放送)