アメリカ・フロリダ生まれのオレンジジュース「トロピカーナ」。その一部商品の販売休止が発表された。

「2カ月販売休止」に街からは困惑の声

20代夫婦:
えっ、困る。私、トロピカーナオレンジジュースすごく好きだから、よく飲んでいたよね

30代母:
(娘が)炭酸が飲めないので、やっぱりオレンジジュースか、りんごジュースになっちゃうので、そうなんだ…。残念だね

7歳娘:
うん

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販売休止となるのは「トロピカーナ 100% まるごと果実感 オレンジ」の900mLパック。キリンビバレッジは、6月1日から7月31日までの2カ月間、販売を一時休止すると発表した。

茨城県「トモヱ乳業」
茨城県「トモヱ乳業」

背景にあるのは、深刻化している輸入オレンジの不足。
取材班は、茨城県にあるオレンジジュースの製造メーカー「トモヱ乳業」を訪ねた。

トモヱ乳業・小川澄男専務:
今、1Lのオレンジをパック詰めしているところです。今ですと、1日3万本ぐらいです。 通常は1日5万本ぐらいあるんですけど、今はずいぶん減っております

4月中旬から製造を取りやめているという自社製品
4月中旬から製造を取りやめているという自社製品

こちらのメーカーでは「果実工房 オレンジ100%」という自社製品と、プライベートブランドの商品を製造。
しかし、4月中旬からは自社製品の製造を取りやめ、プライベートブランド商品のみの製造に切り替えた。今のところ、自社製品の販売再開のめどは立っていないという。

なぜ、輸入オレンジがここまで不足しているのか。

オレンジ果汁を世界で奪い合い 再開後も値上げ…

トモヱ乳業・小川澄男専務:
フロリダがハリケーンで生産が少なくなっているのと、ブラジルも生産が少なくなっていると言うことで、オレンジの果汁を世界で今奪い合いの状況になっていて、日本に入ってこないという状況です

アメリカやブラジルなどオレンジの産地で、天候不順による被害や木の病気の影響が拡大。これにより、オレンジの供給が世界的にひっ迫しているという。

今年のアメリカのオレンジ生産量は、56年ぶりの低水準になるとの予測も出ている。

キリンビバレッジは8月1日から、「トロピカーナ オレンジ」900mLパックの販売を再開する予定。 しかし、希望小売価格(税抜き)は現在の260円から90円が上がり、350円になるとしている。

30代母と7歳の娘:
90円!結構高くなるね。でも買っちゃうかもしれないですけどね。今までより頻度は下がっちゃうかもしれない

雪印メグミルクも4月上旬から、「Dole オレンジ 100%」の1000mLと450mLの販売を休止している。

(「イット!」5月29日放送)