「私たちは微力だが、無力ではない」広島の中学生制作の動画「平和の軸線」がサミット国際メディアセンターで公開

広島市の中学生が平和をテーマに制作した動画が、G7サミットの国際メディアセンターで海外メディア向けに公開されることになった。
「私たちは微力だが、無力ではない」という生徒たちの平和への思いを取材した。

【動画の映像・ナレーション】
平和公園内にある原爆ドームと慰霊碑。その2つの建造物を結ぶ直線は平和の軸線と呼ばれています

広島市立牛田中学校放送部の生徒たちが昨年2022年に制作した9分の動画「平和の軸線」。被爆者や平和活動を行う若者の話に影響を受け、“自分たちにできること”を見つめ直す内容の作品。
中学の放送番組の大会で”優秀賞”に選ばれた。

【動画】
被爆という悲惨な過去と私たちの未来。それを結ぶ軸線を描くのは今に生きる私たちです。戦争も平和もどこか遠くにあるものではなく、私たちの意思の線上にあると思うのです

1月、生徒たちに嬉しい知らせが…。G7サミットで海外メディアが一堂に集まる国際メディアセンターで、動画が公開されることが決まった。

生徒たちは英語ネイティブの方の助けを得て、英語の吹き替えにも挑戦。
卒業生基町高校１年　橋本眞子さん：
英語が得意ではなかったので、外国人の方にも聞き取ってもらえるように、正しく発音するのが難しかったです

卒業生広島大学付属高校１年　佐藤薫子さん：
字幕で伝える手も、もちろんあったが、自分たちで英語の発音からテンポやイントネーションも考えて、その意欲が、見てくださった人の心を動かすと思って、たくさん練習して英語で臨みました

【動画（英語）】
私は友達と平和についてもっと話をしていきたい、嫌だと思われても。嫌だと思われるかもしれないけど、それは大切なことだよね

【動画（英語）】
私たちは微力です。でも決して無力ではない。そう心に刻んで軸線を描いていきたい

卒業生　佐藤薫子さん：
たくさんの悲劇を過去の反省として、未来につなげていこうという思いをしっかりと若い世代が持っているということを伝えたいです。原爆の恐ろしさ、そして平和の大切さをたくさんの人に知ってほしいと思います

「微力だが無力ではない。自分たちでも何かができるはず」という被爆地・ヒロシマの思いを若者たちも世界に発信している。

（テレビ新広島）

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