2023年4月、石川県加賀市にある柴山潟である実験が行われた。北陸新幹線の石川県内全線開業に向けた新たな観光商品にしようと地元の観光協会が企画した実験。コロナ禍からのV字回復に向けた秘策となるのだろうか?

航空法の申請無しで打ち上げられる花火

加賀温泉郷の一つ、片山津温泉のそばに広がる柴山潟。

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全国各地の旅行会社の人々を招いた実験が披露された。

観光協会:
私の合図とともに花火が上がります。浮御堂から右の方に向かって花火を飛ばします。

観光協会:
右、左というのは花火を注文いただいた旅館の方に飛ばします。

見学者:
すごーい

斜めに上がる花火と歓声。実験とは…花火だ。

毎年、夏に花火を毎日打ち上げている片山津温泉。

何が違うのかというと…打ち上げ方。

通常の花火は、まっすぐ上空にあげるが…。今回は、斜めに花火が打ち上がっている。

このため小さな花火でも普通より低い位置で花が開き、振動が伝わって大迫力の花火が楽しめるのだ。

関西向けの大手旅行会社の人:
なかなかホテルからすぐ近くのところで花火を見られるのはあまりないので、そういう点を
ポイントでうたっていければいいかな。

オンライン向けの旅行会社の人:
どういう層にこの商品が刺さるかこれから考えていく必要はありますが、特別なものですので刺さる層っていうのは一定数いるかなと。

実は柴山潟の近くには、航空自衛隊小松基地と共用する小松空港がある。

これまで花火を打ち上げるには航空法などの関係で1カ月前までに申請が必要だった。この打ち上げ方であれば高さ60メートル程度のため事前の煩雑な申請は必要なく個人のニーズに合った花火を打ち上げられるそうだ。

片山津温泉観光協会 金子達郎会長:
ご夫婦で結婚30周年、50周年記念とかお父さんの還暦祝いとか愛する奥さんの誕生日のときに
お泊りになられたホテルに向かって打ち上げることができますので、自分たちのために上げてもらえる新しい花火だと思っています。今までにない新しい思い出作りにも貢献できると思っています。

北陸新幹線の敦賀延伸まで1年を切りコロナ禍からのV字回復に向けた秘策となり得るのか。片山津温泉観光協会は、この秋からの商品化を目指すと言うことだ。

(石川テレビ)

石川テレビ
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