島根・大田市の三瓶山で、「三瓶バーガー」が新たな名物になっている。作っているのは、広島からIターンした女性だ。バーガーを通じ、三瓶のある名産品を全国、そして世界に届けたいと奮闘する姿を取材した。

地産地消の「三瓶バーガー」

三瓶山は、大山隠岐国立公園の一角にあり、豊かな自然に恵まれている。ここで新たな名物になっているのが「三瓶バーガー」だ。

JALふるさと応援隊・村松美穂さんが「SANBE BURGER」へ
JALふるさと応援隊・村松美穂さんが「SANBE BURGER」へ
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JALふるさと応援隊・村松美穂さん:
三瓶山です。空気が澄んでいて、とても気持ちがいいです。きょうお邪魔します「SANBE BURGER」です

「SANBE BURGER」を経営するのは、2008年に広島から大田市にIターンしてきた吉田真由美さん。こちらで販売しているのは、島根県産の和牛と豚肉100%のパテに、地元産の野菜…吉田さんが考えた地産地消のハンバーガーだ。

JALふるさと応援隊・村松美穂さん:
おいしそうです。いただきます。お肉もしっかりしていて、野菜も新鮮ですごくおいしいです。どうしてこのハンバーガーを考えられたのですか?

SANBE BURGER・吉田真由美代表:
島根の食材の豊かさ、新鮮さにすごく感動しまして、そういった食材を皆さまに提供できる何かはないかと思い、探したのがハンバーガーでした

三瓶の名産品「ワサビ」を使った商品も

地域貢献したいという思いで作った「三瓶バーガー」。

「三瓶といえば『三瓶バーガー』」と言われるほど認知度もあがり、10年前には、出雲大社(島根・出雲市)の神門通りに2号店がオープン。

東京のイベントでも販売されるなど、島根を代表する商品に成長した。さらに…。

JALふるさと応援隊・村松美穂さん:
すごい。ピリピリときます。ファーっと。大人の味ですごくおいしいです

SANBE BURGER・吉田真由美代表:
ワサビがお肉に合うんじゃないかと考えたのが「わさびバーガー」です

ハンバーガーに入っているのは、三瓶のワサビで作ったわさび漬け。肉のうまみを引き出すため、マヨネーズとあえてトッピングしている。

清流で栽培されるワサビは三瓶の名産品で、縁あって地元で商店を営んでいた大谷幸恵さんが、自家製のわさび漬けを提供してくれることになり、この「わさびバーガー」が誕生した。

しかし2022年、大谷さんは84歳で亡くなり、病床からの伝言で、吉田さんがわさび漬けのレシピを受け継いだ。

JALふるさと応援隊・村松美穂さん:
大谷商店のわさび漬けが必要だったのでしょうか?

SANBE BURGER・吉田真由美代表:
亡くなられた大谷商店のお母さんがオリジナルで作っていらっしゃって、とても味わい深いわさび漬けでした。これが長くお客さまに親しまれてきたので、この味は絶対変えてはいけないと思い、どうしても受け継がせていただきたいと思いました

「わさびマヨネーズ」は海外も視野に

大谷さんのわさび漬けを使った「わさびマヨネーズ」も販売している。

この商品が、日本の優れた商品やサービスを国内外に発信する品評会「おもてなしセレクション」で金賞を受賞。海外での販売も視野に入れている。

JALふるさと応援隊・村松美穂さん:
機内でも、ワサビをリクエストする外国人の方もいらっしゃいます。ワサビの認知度が外国人の方にもずいぶん上がってきているという風に、機内でも、海外でも感じます

SANBE BURGER・吉田真由美代表:
日本のワサビが世界の皆さまに広く知れ渡って、たくさんの人に食べていただけるような機会が増えればいいなと思います。世界に発信していきたいと思います

大谷さんのレシピを受け継いだ三瓶伝統のわさび漬け。地域の名物から日本の名物へ…ウサギ年の今年、さらなる飛躍を目指す。

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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