楽しいはずの休暇が一変、記録的寒波の影響で欠航が相次ぎ、旅行客は空港で足止めされた。サウスウエスト航空は連日2000便以上を欠航する事態となり、運輸省が調査に乗り出した。

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クリスマス休暇で旅行者が多い中、寒波の影響で欠航便が相次いだ。

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旅行者は「3時間も機内で待たされたあげく欠航になった。しかも、次に乗れる便は30日」と語った。また、他の旅行者も「最悪のクリスマスだ」と話した。

空港には無数の手荷物が放置されたままになっている。

ABCニュースは「デンバー国際空港では荷物がたまっている。持ち主はどこかの空港で立ち往生しているか、列に並んで待っているのだろうが、ほとんどが移動できずにいる」と伝えた。

特にサウスウエスト航空は欠航が多く、12月26日(月)に2900便以上と予定の70%以上が欠航、27日はおよそ2700便、28日は2500便以上、29日は2300便以上と、連日多くの便が欠航となった。

サウスウエスト航空はバスを貸し切り、一部区間で乗客を目的地に移送した。ニューヨークからテキサス州ヒューストンまで運行したバスを降りた乗客の1人は「サウスウエストなんて大嫌い。さらに9時間運転しないと目的地に着かない。怒りがおさまらない」と語った。

サウスウエスト航空のボブ・ジョーダンCEOは「通常の運航に戻すために手を尽くしています。大変申し訳ありません」と謝罪した。

サウスウエスト航空は、地点ごとの直行便を主体に運航しており、大手航空会社のハブ空港を拠点とする運航に比べて運航計画が乱れると広範囲に影響する。

また、パイロット協会によると、サウスウエスト航空は時代遅れのIT技術を使っており、乗組員さえも、遅延便の更新や次の搭乗便が決まるまで何時間も待たされたと言う。

サウスウエスト航空パイロット協会のケイシー・マレー会長は「プロセスの見直しが必要だ。サウスウエストが今の1/4規模だった90年代と同じ技術を使っている。現代の運航ネットワークの複雑さに対応できていない」と語った。

運輸省は、容認できない大量の欠航便と顧客サービスの欠如に懸念があるとして、サウスウエストの調査に乗り出した。ピート・ブティジェッジ運輸長官は「天候の影響だけではない事態。他の航空会社は週末に復旧したのに」と語った。

サウスウエスト航空は、30日(金)にはほぼ通常通りの運航に戻る予定だとし、欠航の影響で旅行者が負担した食費、宿泊費、代わりの移動にかかった交通費などの一部を補償すると発表した。

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