新潟・佐渡市に伝わる“佐渡おけさ”の楽しさや魅力を大勢に知ってもらおうと、2018年に結成した「佐渡おけさ踊り隊」。この会を主催する女性を取材した。

佐渡おけさに魅了された女性…夢は“萬代橋”で踊ること

2022年7月、新潟市を象徴する萬代橋で笑顔を見せていたのは清水美帆さん(61)。

清水美帆さん:
夢が突然叶いました

清水美帆さん
清水美帆さん
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清水さんは、母親の実家がある新潟で踊られている佐渡おけさの美しさに心惹かれ、兵庫県から新潟市に通いながら、みんなで佐渡おけさを踊って楽しむ「佐渡おけさ踊り隊」を2018年に結成した。

そして、2018年の新潟まつり大民謡流しで新潟甚句が踊られる中、メイン会場から離れた場所でわずかに踊られている佐渡おけさの輪に「佐渡おけさ踊り隊」も加わった。当時、清水さんは…

清水美帆さん(2018年):
萬代橋で佐渡おけさと新潟甚句を踊れるようになったら、とてもうれしい

2022年の新潟まつり大民謡流しでは、「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録を後押ししようと、萬代橋でも佐渡おけさを踊ることが計画されていた。

大民謡流しの会場・萬代橋
大民謡流しの会場・萬代橋

清水美帆さん:
佐渡おけさは新潟県全体の宝物だと思う

大民謡流しへ準備進めるも…3年連続で中止に

2年間ほど、新型コロナウイルスの影響であまり活動できなかった「佐渡おけさ踊り隊」。

清水美帆さん:
練習会場の利用も何度延期したか分からないくらい

それでも、2022年の夏は萬代橋で佐渡おけさが踊れることを励みに仲間を増やそうと、無料の練習会を毎週1回のペースで開いてきた。

参加者:
萬代橋の上で踊れるのなら参加したいなと

参加者:
大民謡流しは初参加。萬代橋で踊れるのは魅力。なかなか機会はないので

清水さんは2021年5月に仕事を定年退職して、母親の実家があった新潟市に移住。「佐渡おけさ踊り隊」として、2022年の新潟まつり・大民謡流しに100人の仲間と踊ることを目標に活動していた。

しかし、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、新潟まつりの大民謡流しは3年連続で中止に。

清水美帆さん:
「中止もありえる」と聞いていたので考えてはいたが、実際に中止が決まるとやっぱり残念

大民謡流しは3年連続で中止に
大民謡流しは3年連続で中止に

中止が決まったあとも、練習会には少ないながらも人が集まる。

参加者:
きょうはどうかなと思ったけど、清水さんに会ったら元気そうでよかった

佐渡おけさが大好きで、「みんなで踊りたい」という思いから、知り合いの少ない新潟市に移住した清水さん。いつの間にか、かけがえのない仲間ができていた。

佐渡おけさを通してできた仲間
佐渡おけさを通してできた仲間

夢は叶わなくても… 佐渡おけさから広がる人の輪

8月5日、夕暮れの萬代橋。中止となった新潟まつりで大民謡流しが予定されていた日、萬代橋から離れた信濃川やすらぎ堤に清水さんの姿があった。

清水美帆さん:
「どこかで踊りたいですね。こじんまり」という感じで。萬代橋も見える

清水さんは萬代橋で夢を叶えるはずだった日に、「佐渡おけさ踊り隊」としてではなく、身近な友人など10人ほどで小さな輪をつくって佐渡おけさを踊ることに。

清水さんと一緒に踊る一人は、娘のかれんさん。

清水美帆さんの娘・かれんさん:
母も来年に向かって切り替えているようなので、私としてはそれを応援している

清水美帆さんの娘・かれんさん
清水美帆さんの娘・かれんさん

清水さんには、より鮮明になった思いがある。

清水美帆さん:
萬代橋で踊る夢が叶わなかったのは残念だけど、一人でも多く、佐渡おけさを踊りたい人と一緒に踊れるようになるのが夢

夢は叶わなくても、もっと大切な願いは広まって…。優しい踊りの波は止まらない。

(NST新潟総合テレビ)