私がお伝えしたいのは「青瓦台での撮影に批判」です。
一般市民に公開されている韓国の旧大統領府「青瓦台」でファッション誌『VOGUE(ヴォーグ)』の撮影が行われました。韓国の伝統服「韓服」を広める目的でしたが、「国家の品格が損なわれる」などと政府への批判が高まり、作品の公開が中止に。
ポイントはこちら「政府が謝罪に追い込まれ、またもや失点」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
尹錫悦政権としては、政権発足と同時に一般に開放した青瓦台を撮影の舞台にすることで、「韓服の新しい現代的解釈と開かれた青瓦台を共に紹介する新しい試み」(文化財庁)にする狙いでした。
撮影された作品32枚は22日、世界的なファッション誌『VOGUE』のサイトで公開されました。しかし、公開された作品には韓服の他にもドレスなどが含まれていたため批判の声が上がり、24日までに公開中止になりました。なかには、日本人デザイナーの岡崎龍之祐さんがデザインしたドレスも含まれていたといいます。
国会では、野党議員が画像を手に「これが韓服に見えるのか」と詰め寄り、文化財庁長官は「二度と(同様の事例が)起きないようにする」と謝罪に追われました。
身内びいきと批判された人事や党内の勢力争いなどで、尹大統領の支持率は「危険水域」といわれる30%を下回ったままです。青瓦台を舞台にした撮影をめぐる騒動で、尹政権はまたもや失点を重ねた形です。
(FNNソウル支局 一之瀬登)