頭の痛い物価高騰。すでに様々な物の値上げが相次いでいるが、6月1日からまた多くの食品が値上げとなった。即席麺は日清食品の「カップヌードル」が21円上がり、200円を超えた。サンヨー食品のインスタント麺・サッポロ一番は一袋12円。東洋水産の赤いきつねなども上がる。

調味料ではミツカンの「穀物酢」が9円値上がり。ブルドックソースのソースは500ミリリットルで20円値上がり。夏に食べたくなるアイスも値上げ。森永乳業の「ピノ」や森永製菓の「チョコモナカジャンボ」、明治の「明治エッセルスーパーカップ」がそれぞれ10円値上がり。

ウクライナ侵攻の影響で、今後も小麦などはさらに値上げされる懸念もある。相次ぐ食品の値上げで頭を悩ませる消費者、小売り業者に話を聞いた。

どうしたら…値上げラッシュに嘆き

長野市のスーパー。陳列されている食品の多くは、2022年に入りメーカー側が値上げを実施した。

ラ・ムー長野店(長野市)
ラ・ムー長野店(長野市)
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再びの食品値上げに消費者は…。

買い物客:
もう本当に家計に打撃ですよ

買い物客:
6人家族だからもう大変。高いと言ったって、買わないわけにいかない。どうしたらいいでしょう

安くて手軽なイメージのカップ麺も、値上げの対象となっている。

買い物客:
大学の奨学金も借りていたりするので痛い。カップ麺は10円とか小さい値上げでも、日を重ねるとお金も重なるので。できればしないでほしいなと

スーパーも対策に頭を悩ませている。こちらでは少しでも販売価格を維持しようと、照明を一部消したりと経費を抑える工夫をしているが、限界まできている。

ラ・ムー長野店 熊井宏明店長:
売価を上げざるを得ない状況。社会事情もあって抑えられないところはある

帝国データバンクによると、2022年に値上げした、またはこれから予定されている食品は8000品目余りにのぼる。

さらに野菜では、産地の天候不順により玉ねぎが高騰。先週の小売価格は平年の2倍以上だ。

見直したいのは「食品ロス」と「無駄な買い物」

この値上げに消費者はどのような対策をしているのか。

買い物客:
とにかく全面的にすごいじゃないですか。ちょっとでも安いものを買いだめ

買い物客:
やっぱりまとめ買いくらいしか思いつかない…。安いときを狙ってたくさん買う

消費者の多くが節約術の一つに「安いときのまとめ買い」をあげたが、経済評論家の荻原博子さんは「善し悪しがあり、大事なのは食品ロスを減らすこと」と話す。

経済評論家・荻原博子さん(リモート取材)
経済評論家・荻原博子さん(リモート取材)

経済評論家・荻原博子さん:
いろんなものを食べきったら買い物に行く、冷蔵庫の在庫をダブらせないことが大事。買い物に行く前に、冷蔵庫の中に何が入っているか在庫をチェックする。携帯電話で写真を撮ると、冷蔵庫の中にいま何が残っているかわかる。在庫を確認しながら買い物をする

さらに買い物中も…。

経済評論家・荻原博子さん:
(レジの前で)まずカゴの中を見て、一番いらないなってものを1つ返してくる。1日1回の買い物で200円使わなかったら、10回だと2000円。1日おきに買い物に行く方だったら月に3000円、年間4万円近く買い物費用が浮く

一方、荻原さんはウクライナ情勢や円安などで値上げは今後も続くとみている。特に小麦は高騰する可能性があるとしている。

経済評論家・荻原博子さん:
コメの在庫は増えている。コメだけは現状維持、もしくは値下がりしている。パン食からコメ食に変えると家計も楽になるのではないか。卵かけご飯、50円以内で朝食が済む

今後も続くとみられる食品の値上げ。「食品ロスをなくす」「無駄な買い物をしない」など、あらためて家計の支出を見直す必要がありそうだ。

(長野放送)

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