自民党の福田達夫総務会長は15日、記者会見で、新型コロナウイルスなどへの対策をめぐり、「新しい資本主義の骨格は、そろそろ出して頂かないと困る」と岸田首相に注文を付けた。
福田氏は「経済対策をしっかりやるべきという思いが強くなっている。去年から続く物価高、人手不足、資材不足が深刻化し、ウクライナ情勢が重なることで、拍車がかかる」と述べ、追加の経済対策が必要との考えを示した。
また「欧米においては金利の引き上げが行われると思うが、日本はまだまだできる状況ではなく、為替において影響が出てくる可能性がある」と指摘した。
その上で、「政治は予測をしなければいけない。3つくらいのシナリオを作って、起きる可能性を整理して、政策パッケージを考え始める時期だ」と述べ、景気悪化などの対策について準備すべきだとの考えを示した。さらに「『聞く政治』をするためにも、新しい資本主義の骨格はそろそろ出して頂かないと困る」と注文を付けた。
岸田首相が看板政策として掲げる「新しい資本主義」を巡っては、与党内からも「全体像が見えてこない」との声があがり、実現の見通しが不透明との見方もある。
福田氏は、「この先のあるべき日本の姿を示すことが大事になってくる中で、政府に対して新しい資本主義の骨格をそろそろ出すように、強く要望したいと思う」と強調した。