スキージャンプ男子ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑選手。
めざまし8では、師匠でありスキージャンプ界のレジェンドの葛西紀明選手と共に生出演。“師弟インタビュー”が実現しました。

葛西選手戦法 “トライラウンド回避”をした理由

葛西紀明選手:
平昌オリンピックから4年。この金メダルまでの道はどんな道でしたか?

小林陵侑選手:
平昌オリンピックに出て、自分に足りないところと言うか、不足している部分とか改めて分かってそこから修正していって、その次の年にドカーンってブレイクしたんですけども。そこから、調子いいだけではやっていけない時も難しい時もありましたが、ノーマルヒル、良いジャンプができて良かったなと思います。

葛西紀明選手:
何で勝てたと思いますか?

小林陵侑選手:
何でですかね。本当に色んな人が僕に色々な経験をさせてくれたというか。本当にそういうのは大きかったかなと思います。

葛西紀明選手:
相当なプレッシャーがあったと思います。
年末年始のジャンプ週間、4戦あるうちの最後の4戦目で緊張して取れなかったということだったのですが、その時の緊張と今回のオリンピックの金メダルの2本目の緊張、どちらが上だったのかなと気になったのですが。

小林陵侑選手:
ジャンプ週間の時はやはり結果にとらわれていたというか、グランドスラムしたいなという気持ちもありましたし。けど今回は予選飛ばしたのもそうですけど、本当に自分のパフォーマンスに集中できていたというか、2本良いのをそろえるだけだと思っていたので、あまり不思議と…緊張はしましたけど、そんなにはしなかったですね。

ジャンプに集中し、緊張はそこまでしなかったという小林選手。
そして、葛西選手は小林選手の「トライラウンド回避」に注目しました。

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葛西紀明選手:
なんで回避したのかというのを聞きたい。

小林陵侑選手:
ノリさんがいつもやっていた戦法だったのですが、良いイメージがあったので、本当に無駄に疲れる必要はないかなというか、良いパフォーマンスできる自信もあったので、飛ばなくても良いかなと思って。

葛西紀明選手:
実際にやってみてどんな感じでした?

小林陵侑選手:
良い集中力の中で飛べたかなと思います。2本目も切らさず飛べたと思います。

今まであまり「トライラウンド回避」(※試技を飛ばないこと)したことがないという小林選手。葛西選手は、そのチョイスをこの大舞台で出来たこと、その勇気が素晴らしかったと思って見ていたといいます。

髙梨沙羅選手へ「自分を責めないでほしい」

7日夜、突如襲ったジャンプスーツの規定違反。
失格となった髙梨沙羅選手についても語りました。

葛西紀明選手:
聞きにくい質問なんだけれども、きのうの混合団体について初めての競技ということで、どんな印象だったか。

小林陵侑選手:
1人失格者出してしまったんですけど、それをカバーしようとみんなパフォーマンスに集中出来ていましたし、1番悔しいと思う沙羅も2本目、あの気持ちの中ですごく良いジャンプしていたので、本当にすごいなと思って。

葛西紀明選手:
きのうの夜から今日の朝にかけて相当大問題になるようなポイントだと思うし、これはもうルール改正しないと僕も強く思ったんだけれども。陵侑のかっこいい所はその沙羅選手を何度もハグして、あれがかっこいいなと思って。あのときなにか言葉かけてあげましたか?

小林陵侑選手:
なにか話したのですが良い言葉も見つからないし、とにかく安心させてあげたいというか。自分を責めないでほしいというか。

葛西紀明選手:
優しいなあ。沙羅選手の2本目を見て、こっちも感動というか涙流しそうになったし。
そんな中をちゃんと飛んでくれて。みんな4人そろって、4位まで…もしかしたらメダルまでっていう期待もあったんだけれども。すごく感動する男女混合だったなと思いまして。

“自分を責めないでほしい”という気持ちを込めていた小林選手。
そして、早くも次の目標について熱く語るシーンも。

葛西紀明選手:
次の目標を聞きたいと思っているんですけど、どうですか?

小林陵侑選手:
直近でいうとラージヒルがあるので、そこでまた金メダルを目指してまた盛り上げられるように頑張りたいですね。

“ビックジャンプを見せられるように頑張りたい”と意気込む小林選手。
これからも期待です。

(「めざまし8」2月8日放送)