平和を願う祭典のあと静かにたたずむ東京オリンピック・パラリンピックの選手村。

しかし今、穏やかではない事態が起きています。

購入者29人が集団提訴へ

選手村の建物を改装し利用される分譲マンション。その購入者たちが24日、集団提訴に踏み切ることがわかりました。

提訴する購入者:
楽しみにしているはずの時間がこんなことになってすごく残念だと思っています。

めざまし8の取材に答えたのは、2年前に物件を購入した男性。なぜ、集団提訴することになったのでしょうか?

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東京・銀座にもほど近い、選手村のマンションは「HARUMI FLAG」と名付けられ、11月行われた3回目の販売でも申し込みが殺到。倍率は最高で111倍に上る人気を誇る物件です。

当初の引き渡し時期は、再来年2023年3月の予定だったといいます。ところが、大会延期に伴い、引き渡しも1年程度遅れる見通しとなりました。

提訴する購入者:
いま(住んでいる家は)賃貸で入っているんですけど賃料はそのまま(1年間)かかってくるので…これは負担だなと思いました。

購入者の29人は、売主の企業10社に対し、「引き渡しを遅らせないための努力を尽くしたとは到底言えない」と主張。契約通り、再来年3月までに引き渡すか、引き渡しが遅れた場合の損害賠償8000万円を求めるといいます。

提訴する購入者:
コロナ禍でとか、あるいはそれによってオリンピックが一年延期になってという部分に関しては致し方がないかなという風には思っています。無断でそういうこと(選手村の契約延長)を断り無しで決めてしまった、そこが非常に問題だと思っていまして、一番納得いってないですね。

企業側の一方的な決定や、購入者への説明不足に不信感を募らせているという男性。一方、売主の企業側は、「事実確認ができていないため回答を差し控える」としています。

(めざまし8 12月24日)