長年、地域の安全に貢献した警察官に贈られる「岡山県民の警察官」。
2021年に選ばれたのは、倉敷警察署庄駐在所の兼信賢徳警部補。地域の人たちに愛され、慕われるお巡りさんだ。

多くの子どもたちを見守り「岡山県民の警察官」に選出

地域の人:
絶対になくてはならない人

地域の人:
とても心強い人

地域の人:
岡山県の警察官の誇り

地域の人:
優しくて、かわいい

地域の人たちが口をそろえて頼りにしているのが、2021年の「岡山県民の警察官」に選ばれた、倉敷警察署庄駐在所の兼信賢徳警部補(59)。

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人口約1万5,000人の岡山・倉敷市北東部の庄地区。
赴任してから7年目を迎えた今も、子どもたちの登校を見守ることから、兼信警部補の朝は始まる。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
朝、子どもたちの姿を見て、あいさつを交わしたら、それだけで元気をもらって、朝のいいスタートを切れる。ルーティンとして大切な仕事の一つ

兼信警部補は、これまで多くの子どもたちを見守ってきた。
赴任した当時は小さかった子どもたちも、今は立派な社会人に。当時の子どもたちとは今でも交流がある。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
彼は中川くん。中学校の時には、ちょっとやんちゃだった。今は真面目で、立派な社会人になった。いつもここを通る時はあいさつしてくれる。うれしい。成長した姿が見られて

駐在所には、これまでにもらった、たくさんの絵が飾ってある。
子どもたちと過ごした時間は、兼信警部補の宝物。

26年間…警察人生のほとんどを駐在所で過ごす

兼信警部補は倉敷市出身。
子どもの頃に憧れた駐在所のお巡りさんを目指して、大学卒業後の1985年に岡山県警に入った。

駐在所での地域活動や交通取り締まりなどをたたえられ、これまで警察本部長表彰を25回受賞。
管区の警察局長表彰も受けた。

37年間のキャリアのうち、26年間が駐在所での勤務。
警察人生のほとんどを、駐在所で過ごしてきた。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
兼信さん本当にいつも頑張ってくれてありがとうとか、いつ休んでいる?とか、体気を付けてよなど、いろいろな温かい言葉をもらえる。それがパワーになって仕事ができる

コロナ禍、詐欺防止呼びかけも

そんな兼信警部補が、コロナ禍の今、特に重点を置いていることがある。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
おはようございます。中でお話させてもらっていいですか

新型コロナウイルスに乗じた新たな詐欺が発生する中、高齢者の家や地域のお年寄りが集まって交流する高齢者サロンに足を運び、特殊詐欺の被害や交通事故の防止を呼びかけている。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
身近なところでも(被害が)発生している。特にことしは、還付金詐欺に気をつけてもらいたい。受け子が来て、キャッシュカードをだまし取る。すり替えることも発生している

参加者:
いろいろ詐欺の話や、庄地区の状況を教えてくれるので、みんな助かって、感謝している。

参加者:
もうこんなお巡りさんはいない。いつもいろいろ世話してくれるから、助かっている

定年まで残り1年「最後まで地域のために」

地域の人たちに囲まれ、駐在生活を送って来た兼信警部補ももう59歳、定年まであと1年。
警察人生も残りわずかとなった今、思い起こすのは駐在所での日々のことばかり。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
あと1年、あっという間。悔いが残らないように、最後まで一生懸命、地域のために頑張ろうと思っている

兼信警部補が子どもの頃に憧れた地域のお巡りさん。
今では、自分が子どもたちの憧れの存在になった。

子ども:
かねのぶさんみたいな警察官になりたいです。

倉敷警察署庄駐在所 兼信賢徳警部補:
やはり駐在所は楽しい。毎日いろいろな違うことがある。駐在所はわたしの天職である

倉敷警察署庄駐在所、兼信賢徳警部補。
かつて自分が夢見た、地域の人たちに愛されるお巡りさんとして、残りの警察人生も地域の安全・安心にささげる。

(岡山放送)

岡山放送
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