コロナ禍で社会問題となっているドメスティックバイオレンス、DV。
このDVについて考える講演会が、岡山・倉敷市の高校で開かれた。高校生に伝えたのは、気がつくことの大切さ。

「デートDV」テーマに開かれた講演会

社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん:
暴力は、殴るけるだけではない。言葉による暴力、性的暴力もある。DVは、必ずしも夫婦間とも限らない。中学生・高校生・大学生、未婚の若い人たちの間でも起きているから

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倉敷市の水島工業高校で、毎年1年生を対象に開かれる講演会。
講師は、社会心理学が専門で、カウンセラーの市場恵子さん。「デートDV」をテーマに、生徒たちに話をする。

社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん:
2人の間で起きる暴力を、できるだけ防いでほしい。されたくもない、したくもないということを学んでおけば、防げると思う

若い女性の半数近くが被害に…

デートDVは、配偶者に限らず、親密な間柄で起こる暴力のこと。 
身体的な暴力以外にも、自分以外の異性と口をきくなと約束させるなどの行動の制限や、携帯電話の履歴を勝手に見るなどの精神的暴力。

裸の写真や動画を送らないと別れると脅すなどは、性的暴力に当たる。

こうしたデートDVは10代にも広がっていて、若い女性の半数近くがデートDVの被害にあっていると市場さんは言う。

社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん:
恋人はあなたのものではない。あなたの思い通りにしてはいけない。束縛されたり、支配されるのは、愛の表現ではない。どんな理由があっても暴力は絶対だめ。もし、あなた自身が被害者だったら、自分を責めないで。被害者は悪くない

高校生:
嫌なことされたときは、嫌われるのではないか…ではなく、正直に“嫌”とはっきり言えることが大事

高校生:
わたしも人見知りで、意見をなかなか言えないので、ちゃんと伝えることが大事だと思った

高校生:
暴力だけではなくて、自分がされて嫌なこともあったので、人にしないようにする

高校生:
暴力は絶対いけないので、第1に暴力を控えて、話し合うことができる人間になりたい

「若い人は希望」 大切なのは気づくこと

2020年度、全国でのDV相談件数は過去最多になった。
コロナ禍の2021年度も、高い水準で推移している。

社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん:
変化は若いほど早い。早いうちにそれがDVであると知ること、気づくこと。知らないと繰り返してしまう

社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん:
それを止める方法がある。気づくと、次の行動がとれる。若い人は希望

(岡山放送)

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