“もう日本に行ったってしょうがない”日本への留学を諦めている学生も…。
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の世界的な感染拡大による入国禁止。
日本への留学を希望する人は落胆し、日本語学校は苦しい経営が続いている。

学校法人弘堂国際学園 山本由子理事長:
ああ、またかという感じ。学生が入ってくるのがまた延びますので

佐賀・鳥栖市の日本語学校「弘堂国際学園」。

学校法人弘堂国際学園 佐賀・鳥栖市
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新型コロナが流行する前は、毎年ベトナムやフィリピンなどアジアを中心に、10カ国ほどから留学生を受け入れていた。

2018年の入学式

定員220人余りに対し、現在は聴講生を含め30人。
在籍している留学生は、新型コロナ流行の合間を縫って来日できたが、その後、2021年1月を最後に受け入れはできていない。

学校法人弘堂国際学園 山本由子理事長:
前に面接をした学生が入国できない。自国で待機している学生が186人います

留学を待機している186人のうち、やっと4人が必要な審査済証をもらい、入国を待ちわびている中、新たな変異株「オミクロン株」の世界的な感染拡大による入国禁止。

学校法人弘堂国際学園 山本由子理事長:
学生たちのモチベーションをなくさないように、オンラインでつないだりしていますが、約2年近く入ってきてないわけだから。
そうなると、“もう日本に行ったってしょうがないな”、“自分の国の大学に行こうかな”とか、“違う国に行きましょう”とか。そういうことで、だんだん日本を諦めている学生もいることは確かです

「がっかり…」入国を待って1年半

2020年4月に来日し、日本語学校に通う予定だったネパールの男性に、オンラインで話を聞いてみた。

ネパール在住 マナンダル アザエさん:
1年半くらい(入国を)待っています。日本に行けることがとてもうれしかったです。でも、こういうニュースで、私も私の友達も、がっかりしています

日本に留学し、大学進学を目指すアザエさんは、今後もネパールで日本語の勉強と家業の手伝いをしながら留学できる日を待つという。

ネパール在住 マナンダル アザエさん:
(日本で)ホテルマネジメントを勉強したいです。早く日本に入りたいです

日本企業に内定も…卒業生の心中も「不安」 

一方、こんな影響も…

一時帰国予定(ネパール)アチャルエ プラメスワルさん:
就職できたら、なかなか国に帰ることができないので。今のうちに帰って、お父さんとお母さんに会ったら心配かけないので、帰りたい。ネパールに帰って日本に戻れなくなったら、就職ができない

学園が運営している系列の専門学校では、2022年3月に卒業を控えた5人が一時帰国を予定している。

日本の企業(宿泊業)に内定をもらい、3年ぶりに一時帰国を決めたプラメスワルさん。
12月9日に出国、23日に再入国を予定しているが、その心中は複雑だ。

一時帰国予定(ネパール)アチャルエ プラメスワルさん:
今まで(勉強を)頑張って、専門学校ももうすぐ卒業なのに、内定が取り消しになったら仕事ができなくなるから不安と思っています

しかし、プラメスワルさんは今後のことも見据えていた。

一時帰国予定(ネパール)アチャルエ プラメスワルさん:
(ネパールに)帰らないで、2年3年我慢して仕事をして、お金も貯めて、日本に家族を呼ぶこともできますので。それができたら帰らない方がいい

この状況に、落胆しているのは留学生ばかりではなかった。

学校法人弘堂国際学園 山本由子理事長:
学費をもっての経営ですね。学生が入ってこないとなると、もちろん学費も入ってきません。もちろん(職員らの)給料が出ませんので、銀行からの融資で今やっている。全国各地の日本語学校で閉校になっているところが多い。多分、私たちと同じ気持ちじゃないでしょうか

(サガテレビ)