10月2日の北九州空港、これから日本初の実証実験が行われようとしていた。

フサフサの毛をまとったミニチュア・シュナウザーのアポロ。北九州市で暮らすアポロが飼い主の男性とともに向かったのは、航空会社「スターフライヤー」のチェクインカウンター。

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カウンタースタッフ:
わんちゃん、お持ち込みですか?

チェックインの受付をする飼い主の男性
チェックインの受付をする飼い主の男性

スターフライヤー・白水政治社長:
新型コロナで航空業界も予想以上の打撃を受けているのは事実。大きな起爆剤になればと思っております

国内線定期便で初の「ペット同伴フライト」へ

スターフライヤーの白水社長が語る“起爆剤”とは?

鑓水航記者:
これまでは貨物室に預けることになっていたペットですが、今回は飼い主と一緒に“客室”に搭乗します

スターフライヤーが導入を検討しているのは、客室内にペットを同伴させるサービス。実現すれば、国内線の定期便では初めての取り組みとなる。

女性客:
赤ちゃん乗せているのと同じだと思うので、気にしないで一緒に乗ってもらって大丈夫

男性客:
アレルギーとかがある人は狭い空間なので…。その辺の問題。私もちょっと気になります。猫がダメなので

利用客から賛否の声も上がる中、今回の検証フライトの最大の目的は「ペット同伴」の課題点を探ること。専用のかごに入れたアポロを座席に載せ、シートベルトをしっかりと装着したら、いざ出発。

フライト中に最も心配されていたのが「鳴き声」だが…。

鑓水航記者:
離陸してまもなく1時間が経過しますが、犬は1回も吠えることもなく、全く気にならないですね

臭いなどに関する苦情の声も今回の検証フライトでは聞かれなかったという。

アポロの飼い主:
隣にいる、表情を見れるっていうだけでも、だいぶ安心ですね。南の島が好きなので、沖縄あたりに行くか、自然がいっぱいある北の方にも行ってみたいですね

スターフライヤー・白水政治社長:
極力、お客さまの抵抗感がなくなるようなやり方があるはずだと思っておりますので、それをしっかりと見つけ出して、よりよいものをつくっていければ、お客さまもご理解をいただけるのではないかと思います

ペット専用ソファなど完備したホテルも登場

ペット同伴の実証実験が行われたのは、航空機だけではない。JR小倉駅に直結する「JR九州ステーションホテル小倉」でも…。

飼い主:
うわ~すごいなぁ、広いですね~

ここは「ペットと一緒に泊まれる部屋」。ペット用の柵や食器のほか、専用のソファも備えられている。

実は、北九州市にはペットと泊まれる宿泊施設が現在ひとつもない。そこで、ペットと片時も離れることなく旅行を楽しめる環境づくりを模索しようと、ホテルも共同で実証実験に参加した。

飼い主:
あまり高級すぎると差があるので、普段の生活に近いような感じで置かれている方が、わんちゃんも安心すると思う。馴染みやすい。ペットは家族ですからね

家族同然のペットと共に、気兼ねなく旅行ができる社会を実現するために。

ステーションホテル小倉は、11月からのサービス開始を検討。そして、スターフライヤーは2022年にも「ペット同伴フライト」の導入を目指している。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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