ヨルダン・アンマンで行われている『FIBA女子アジアカップ2021』。
女子日本代表(FIBAランキング8位)は予選ラウンドでインド、ニュージーランド、韓国に勝ち、予選ラウンドA組を1位通過で決勝トーナメントに進む。そして、準決勝ではオーストラリアに2点差で勝利し、決勝戦へと進出。
決勝戦の相手はFIBAランキング7位の中国。前回大会と同じ顔合わせの一戦となったこの試合を勝利で飾り、日本代表は前人未到の5連覇を達成した。
一進一退の攻防
『FIBA女子アジアカップ2021』準決勝、vs中国との激闘を振り返る。
【第1クォーター】
![東京五輪3x3代表 若き司令塔・山本麻衣©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/e/700mw/img_de4055f892e202db3485584e93fe162d143977.jpg)
アジアカップは全試合同じスターターとなった。スターティングメンバーは馬瓜ステファニー、林咲希、宮崎早織、赤穂ひまわり、オコエ桃仁花の5人。立ち上がり中国が高さを武器に得点を重ね、日本は早々にタイムアウト。日本は宮崎がスピードを活かし11–12と追い上げる。この11点はすべて宮崎の得点。
中国はインサイドだけでなく速攻や3ポイントシュートも決めてくるが、日本も宮崎や馬瓜などのシュートで繋ぐ。19-21中国が2点のリードで最初の10分を終える。
【第2クォーター】
![オコエ桃仁花©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/7/700mw/img_37b2f9f1e0497f5afd3f80473f4688b7162349.jpg)
開始すぐにオコエ桃仁花が3ポイントシュートを決め逆転。さらには山本麻衣がバスケットカウント、3ポイントシュートを沈め28-23と日本が5点のリードに。そこから日本がリードを奪うが、中国もフリースローなどでじわじわと追い上げる。
![宮﨑早織©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/f/700mw/img_cf4352e814ef16957c0d748ee08c529e118688.jpg)
残り3分8秒で同点、宮崎からオコエへの合わせが決まり逆転は許さない。しかし残り1分40秒、日本は36-34のところでタイムアウトを取り修正を図ったものの、中国が3ポイントシュートを沈め、ついに逆転を許す。36-39で前半終了。
最後まで日本らしいバスケで5連覇達成
【第3クォーター】
後半の入りもスターティング5と同じメンバー。
![得点・アシストと大活躍の宮﨑早織©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/9/700mw/img_797ddae510346b3c2b937a6adccdd920153436.jpg)
このクォーターも宮崎早織が得点にアシストにと活躍。日本はリバウンドで繋ぎ、ディフェンスでもしっかり守った。残り6分2秒、ここまで決まっていなかったオコエ桃仁花の3ポイントシュートが決まり48-42、中国タイムアウト。その後も東藤なな子や山本麻衣がいいディフェンスを見せたり、馬瓜ステファニーがアタックしたりと日本の流れに。しかし中国もリングへのアタックをやめず得点を重ねていく。
残り2分8秒、49-49となったところで日本タイムアウトを取るもターンオーバーからの得点を許すなど、流れは中国に。オコエが3ポイントシュートを沈めるが、中国はお返しに3ポイントシュートでブザービーターを決める。(終了のブザーが鳴るのと同時に放たれて決まるシュート)52-57で最終クォーターへ。
【第4クォーター】
![馬瓜ステファニー©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/f/700mw/img_dfff7e0192e62d33a1b242273adadeb7105683.jpg)
馬瓜ステファニーが3本のフリースローをすべて沈め、宮崎早織からオコエ桃仁花へパスが出て速攻が決まり一気に5得点。ディフェンスでもいい動きを見せる。馬瓜の3ポイントシュートが決まって日本逆転。さらに林の連続得点でリードを広げ、中国タイムアウト。
![キャプテンの任務を全うした林咲希©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/2/700mw/img_6280fcf3bfcd0feb28933ca63db52efa171833.jpg)
一進一退の攻防が続くも中国が得点を重ね66-66と同点となり、残り4分1秒で日本タイムアウト。ステファニーや宮崎、オコエが得点するが、中国も高さで日本を圧倒する。尚もシーソーゲームが続き、72-73、残り1分を切ったところでオコエがバスケットカウント。フリースローは外すものの、その後のディフェンスで守り切り、残り22.7秒で日本ボール。宮崎がファウルをもらいフリースロを沈め76-73。
中国がタイムアウトを取って最後の攻撃、日本が守り逆にフリースローを獲得。今日の試合を引っ張った宮崎が2本とも沈め、78-73。若き日本代表が、前人未到のアジアカップ5連覇を達成した。
![大会MVPは日本を背負う新エース赤補ひまわり©fibaasiacup](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/9/700mw/img_194a7864040b5f31c605960f661b2d4e952488.jpg)
大会ベスト5に、日本からは宮崎早織選手と赤穂ひまわり選手の2人が選出された。
そして得点だけでなく、リバウンドやディフェンスでも幾度となくチームを救い、大会5連覇に大きく貢献した赤穂ひまわりは、大会MVPにも選ばれた。