ヨルダン・アンマンで行われている『FIBA女子アジアカップ2021』予選ラウンドでインド、ニュージーランドに2連勝した女子日本代表(FIBAランキング8位)は、昨日、9月29日に韓国(19位)と、3試合目を戦った。

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恩塚亨ヘッドコーチが前日の試合後の会見で、「相手は3ポイントシュートが武器。いかに打たさないかが鍵」と話していたように、韓国は27本中11本、40.7パーセントの確率で沈めてきた。日本は18本中6本で33.3パーセント。

ただ、3ポイントシュートは劣ったものの、粘り強さを見せた日本が67–62で勝利。前人未到の5連覇へ、あと2勝となった。

理想を追い求め、粘り強く戦う先に勝利が

『FIBA女子アジアカップ2021』予選ラウンド3試合目、vs韓国との一戦を振り返る。

【第1クォーター】
スターティングメンバーは予選ラウンド2試合と変わらず、馬瓜ステファニー、林咲希、宮崎早織、赤穂ひまわり、オコエ桃仁花の5人。7–0とスタートダッシュに成功するとディフェンスでもチームで連携して守り、韓国に思うようなプレーをさせない。

リバウンドを取れない場面が続いた@FIBAAsiaCupWomen

しかし日本はリバウンドを取ることができない場面が続き、その間、韓国は3ポイントシュートなどで追い上げを図る。最後は宮崎早織から宮下希保への合わせが決まり、24–18で日本が6点のリード。

【第2クォーター】

赤穂ひまわり@FIBAAsiaCupWomen

韓国が勢いを増し24–22と2点差になったところで、日本がタイムアウトを取る。タイムアウト明け同点になったところで、赤穂ひまわりが3ポイントシュートを沈める。日本はディフェンスでも圧倒され、ついに逆転されるが、宮崎早織が3ポイントシュートで繋いだ。
ここから攻守の切り替えが速い展開となる。韓国に連続で3ポイントシュートを決められ5点ビハインドとなるが、赤穂ひまわりがフリースロー2本、3ポイントシュートと連続で得点し同点に。最終的には日本が1点リード、37–36で前半を終えた。

【第3クォーター】

馬瓜ステファニー@FIBAAsiaCupWomen

スタートの5人で後半に入っていく。日本はいい流れかと思われたが、両チーム停滞した時間が続く。赤穂ひまわり、馬瓜ステファニーが得点するも、韓国も負けじと点を取り41–41の同点。ここからまた両者なかなか得点に繋がらない。
先に打開したのは韓国。連続得点でリードを奪う。残り2分を切ったところで、オコエ桃仁花が個人ファウル4つとなりベンチへ。(※個人ファウルは5つで退場となる)なおも韓国ペースが続き日本は苦しい時間帯、赤穂ひまわりがフリースロー2本を沈めるが韓国にリードを許し43–48で最後の10分へ。

【第4クォーター】

宮崎早織@FIBAAsiaCupWomen

宮崎早織の連続得点、さらに赤穂ひまわりが決めて49–50となったところで韓国がタイムアウトを取るが、タイムアウト明け林咲希の速攻で日本逆転。しかし韓国も3ポイントシュートで応酬し、シーソーゲームとなる。赤穂ひまわり、宮崎早織の連続得点で徐々に流れは日本へ、さらにキャプテン林咲希の3ポイントシュートで60点に乗せる。このまま日本ペースかと思われたが、韓国も譲らず63–62、残り1分59秒で日本タイムアウト。
そこから一気に日本は勝利へと走る。宮崎早織がシュートを決めると林咲希のナイスディフェンスから、馬瓜ステファニーの速攻が出て5点追加。韓国には得点を許さず67–62で勝利、見事準決勝進出を決めた。

熱い闘志を胸に抱き 日本を背負う新エース

3試合を通して安定感を見せているのが、赤穂ひまわり選手だ。

赤穂ひまわり@FIBAAsiaCupWomen

今日の韓国戦も34分29秒出場し、18得点7リバウンドの活躍。3ポイントシュートは2本中2本、フリースローも4本中4本沈め、高確率で得点を重ねたが自己評価は決して高くない。
試合後、「オフェンスに関しては決めなきゃいけないシュートは入れられたと思うが、ディフェンスに関してはもっとローテーションもできたと思うしリバウンドも取れた」と冷静に振り返った。

©JBA

ただ、この落ち着きが赤穂選手の魅力のひとつでもある。

恩塚亨ヘッドコーチは今日の活躍を「スーパーヒーロー」と評し、「その落ち着き払った立ち振る舞いも、チームにいい影響を与えている」と話した。赤穂選手は今大会の安定ぶりを聞かれると少し悩んだうえで、「オリンピックや前の大会は引っ張ってもらって付いていっていたが、今は自分が自立してやらないといけない」と話す。

@FIBAAsiaCupWomen

傍から見れば飄々とプレーをし、安定した活躍をしているように見えがちな選手だが、日本を背負い、熱い闘志をしっかりと胸に抱いてそれを体現している。これまでの経験を存分に発揮し、思いの丈をコートで表現して欲しい。

予選ラウンドA組の1位通過となった日本は、休養日を2日挟んで、10月2日に準決勝を戦う。準決勝の相手は、A組3位vs B組2位の勝者。前人未到のアジアカップ5連覇へ、あと2つだ。