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木材や工具がそろい、1日500円で利用可能

巣ごもり需要で家具などを自分で作るDIYが人気になっているが、名古屋市中村区に2021年4月にオープンしたDIYショップにも女性を中心に多くの人が訪れている。

店を経営する2人の男性は、DIYだけでなく地域の人たちの困りごとにも対応していて、家具の製作から換気扇や水漏れの修理まで、様々な依頼が舞い込んでくる。

名古屋市中村区の新大門商店街に4月、オープンしたDIYショップ「工房soiro(ソイロ)」。

松本啓太さんと川端風見さんの2人で営んでいる。DIYというと男性が趣味で行うイメージだが、生活に必要な部分をDIYで何とかしたいという女性が多く訪れるという。

こちらでは木材の販売はもちろん、様々な加工に対応した工具と木工専用機があり、1日500円で誰でも気軽に利用することができる。また、スタッフによる木材の加工、穴あけなどは50円から対応してくれる。

女性客:
めっちゃ楽しいですね。余った材料をこういったものに新しく作りかえられるのが楽しいです

この女性は、「プランター作り(多肉植物付き)」(600円)を体験した。

「お茶ができる縁側を作りたい」設計から施工までどんな注文も断らない

初めての人にも気軽にDIYを楽しんでもらいたいとオープンした店だが、家具などの製作の依頼も入ってくる。この日は使わなくなった和タンスの引き出し部分を使って、女性から収納棚の製作依頼があった。

女性客:
自分で切らなくても、切ってもらえるって書いてあったから…

こちらの家族は、購入したばかりの家の庭について相談していた。

母親:
外でお茶がしたいので、縁側のようものが作れないかなぁと…

設計から施工まで、他のDIYショップでは受け付けないような依頼も断らない。まるで町の人たちの「駆け込み寺」のようなお店だ。

モノが人に合わせる生活を提供したい…2人の思いが込められた店

このような依頼が受けられるのには、理由がある。

松本さんは、もともとインテリアコーディネーター。川端さんは建築の現場監督を経て、商品開発にも携わっていた。

松本啓太さん:
(前の会社では)商品ありきでお客さんにハメないといけない感覚だったんですけど、(今は)お客さんに合わせてモノを変化させられる

人がモノに合わせるのではなく、モノが人に合わせる生活を提供したい。2人のその思いが一致し、この店をオープン。

それを知ってか知らずか、水道蛇口の交換や水漏れの修理といった様々な依頼が舞い込んでくる。

価格はリフォーム業者の3分の1

この日、向かったのはある飲食店。換気扇の音がうるさいので、なんとかしてほしいという依頼だ。

川端風見さん:
正直、何でも屋みたいになっていますけど、話していると困りごとが出てくるので。僕らでできることは安価でできたりしちゃうので

音と空気を外に逃がすため、お店の入り口に吸気口を設置。換気扇は新品に取り換えた。これまでこの店の水道やトイレの修理、扉や天井の塗装までしてきた。

依頼した飲食店のオーナー:
全部ケアしてくれて、めちゃくちゃ助かりますね。何でも屋ですね。しかも、すごくお値打ちに

これまでの経験を生かしてできることは何でも。価格は、通常のリフォーム業者の3分の1程度で行っている。まさに、「暮らしの駆け込み寺」だ。

松本啓太さん:
昔は、近所の大工さんに依頼してとか、頼める場所があったんです。でも今は「困ってるんだけど誰に頼んだらいいか分からない」という状態が発生してきている

地元の人の役に立ち、地域活性化の一助になれば…。舞い込む様々な依頼に対応するのには、そうした思いがあった。

「長年使った家具だから直して使えるのがうれしい」地域の人たちの暮らしをサポート

またある日は、足の部分が取れかかって壊れてしまった椅子のリメイク。

自分で直してみたいと言っていたお客さんが、本当に自分で直せるのか不安に思っていたため、完成がイメージしやすいよう、まずは松本さんが2脚のうち1脚を直していた。

ただ直すだけでなく、長く使えることを考え補強もした。

椅子のリメイクを依頼した女性:
すごくいい。長年の悩みだった買う、捨てるの間の“再利用する“という新しい選択肢

この女性は、「1人ではできないが、プロからアドバイスをもらいながら椅子が生まれ変わるのを体験してみたい」と依頼した経緯を話す。

椅子のリメイクを依頼した男性:
長年使っていた家具だから…。新しくというより、そのまま座れるというのがすごくうれしい

松本さんは、「これまでの知識や経験で、その人その人の暮らしのサポートをすることが、町全体の活性化につながればうれしい」と話す。

(東海テレビ)