約10種類の焼きたてのベーグルが並ぶ…一児の母が営む「コハルベーグル」

名古屋市名東区に人気のベーグル店がある。この店を営む女性は、子育て中に趣味で始めたベーグルが通販で人気となり、その後店をオープンさせた。

この女性が作るチョコや明太子など、味も種類も豊富なベーグルは、地元の人たちに愛されている。

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名古屋市名東区にある7年前にオープンした「コハルベーグル」。開店と同時に、たくさんの常連客が訪れる人気店だ。ショーケースの中には、10種類ほどの焼きたてのベーグルが並ぶ。

店主は、ご主人と小学5年生の女の子を持つ榊原満美子さん。「コハルベーグル」の名前の由来は、よく下の名前が「コハル」だからと思われるが、榊原さんのやっているブログ「小春日」から付けられた。

男性客:
よく来ます。週1くらい。毎月新しいものを出してくれる。それがすごくおいしくて

女性客:
もちもちで食べ応えがあって…。もちもちが一番

味の種類も豊富…一番人気はナッツとフルーツの詰まったベーグル

他には無い美味しさと評判のベーグルは、国産の小麦粉と天然酵母で作っている。黒ゴマを生地に練りこんだ「黒ごま角切りベーコンチーズベーグル」(291円)や…。

「よくばりチョコベーグル」(291円)など、味の種類も豊富。

店の一番人気は、「ナッツフルーツぎゅんぎゅんベーグル」(388円)。
ドライフルーツやナッツ、栗などが、これでもかと詰まっている。栗のほっくりした食感やナッツのパリっとした食感など、噛む度にその表情が変わっていく絶妙な味だ。

また、生地の中に明太子が入った「明太チーズもちベーグル」(291円)も人気。「外はカリっと」「中はもっちり」として、クセになる味だ。

ママでも働きやすい出勤時間…7人のスタッフは全員子育て中

満美子さんの出勤は午前8時。現在店頭販売だけでなく、百貨店にもベーグルを卸しているため、総勢7人で作業している。スタッフは皆、子育て中のママ。普通のパン店では、朝が早すぎて働けないママも、「コハルベーグル」でなら活躍できる。

スタッフの女性A:
ありがたいです。この時間帯で。いろいろ教えていただけて…

スタッフの女性B:
最高です。明るくて元気になれます

皆で、大好きなベーグル作りを続けるためにも、スタッフそれぞれが、無理をしすぎないのが店の方針。店主の満美子さんは、「細く長く続けていきたいと」話す。

前日に仕込み、一晩かけて発酵させた生地に、具を練り込んで成型していく。鍋で2分ほど茹でて、オーブンで表面をカリッと焼いたら完成だ。

趣味で始めたら美味しすぎて通信販売開始…口コミで広がり売上伸びる

満美子さんがパン作りを始めたのは、社会人になりたての頃。趣味で始めたベーグル作りだったが、趣味にしておくには勿体ないほど美味しくできたため、より多くの人に食べてもらいたいと思った。

出産を機に退職した満美子さんは育児をしながら、自宅でのベーグル作りに没頭。そして一念発起して通信販売を始めると、瞬く間に人気に火が付いた。当時作った天然酵母は、コハルベーグルの原点だ。

満美子さん:
これ(天然酵母)は15年選手ぐらい。最初はレーズンで天然酵母をおこして、それから継ぎ足して使っています

10年以上前から継ぎ足してきた天然酵母を使うことで、「外はカリっと」「中はモチモチ」という最高の食感に。その美味しさが口コミで広がり、売上げは順調に伸びていった。

39歳で出店決意…開店準備と娘の入園準備重なり悪戦苦闘

そして39歳のときに、満美子さんは通信販売で得た資金を元手に、店を構えることを決意。長女がちょうど幼稚園に入る年だったため、開店の準備と入園準備が重なり、悪戦苦闘をしながらもなんとか「コハルベーグル」をオープンさせた。

それからは仕事と家事を両立。頑張る満美子さんは、娘にとって自慢の母親だ。

満美子さんの長女:
優しい、かわいい、大好き!

満美子さん:
いつも可愛いって言ってくれるんです

趣味で始めたベーグルづくりが「笑顔広げる店に」

充実した日々を過ごす今、満美子さんは通販の頃には無かった喜びを感じている。

満美子さん:
顔を見て「ありがとうございます」とか、お客さんの感想とかを聞けたりとか…

お客さんとの直接のふれあいが、満美子さんにとって一番のやりがい。趣味で作り始めたベーグルが、今、たくさんの笑顔の輪を広げている。

(東海テレビ)

東海テレビ
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