例えば、停電したら、まずアイスを食べるという選択もあります。溶けてしまう前に、家族が喜んで食べられるものを食べることも、間違った判断ではありません。
「傷みやすいものから食べる」のが基本ですが、何を先に食べるかは、家族構成、体調、好み、調理できる環境、停電の長さによって変わります。
優先順位は自分で決めてよいのです。自分の家の冷蔵庫の中身や家族の好みは、自分にしか分からないものです。
保冷剤や凍らせた水入りの保存袋を活用
最後に、停電時に冷蔵庫の食材をできるだけ長持ちさせる工夫をご紹介します。
冷凍庫に保冷剤を入れておくほか、冷凍可能な保存袋に水を入れて凍らせておく方法もあります。
保存袋に水を入れる場合は、満杯にせず、空気を抜いてしっかり口を閉じ、平らにして凍らせます。水は凍ると膨張するため、入れすぎには注意してください。
凍らせた保存袋は保冷剤代わりになります。冷蔵庫に入れる場合は、冷気が下に流れやすいため、上段に置くと冷気を保つ助けになります。溶けたあとに生活用水として使える場合もあります。
私自身も以前は、水を凍らせて保冷剤代わりに使い、仕事などで食材を運ぶときに重宝していました。しかし、冷凍庫が狭くなり、それがストレスになってやめました。
便利な方法でも、自分の暮らしに合わなければ続きません。保冷剤、自然解凍で食べられる冷凍食品など、備え方はいろいろあります。
大切なのは、いろいろな方法があることを知り、自分に合う方法を選ぶことです。
今泉マユ子(いまいずみ・まゆこ)
管理栄養士として大手企業社員食堂、病院、保育園に長年勤務。食育、災害食、SDGsに力を注ぎ、2014年に株式会社オフィスRMを設立。レシピ開発を行い、防災食アドバイザーとして全国で500回以上講演を行う。防災士、管理栄養士、調理師、野菜ソムリエ、フードライフコーディネーターなどの資格を持つ。著書・メディア出演多数。

