正解がひとつに決まらないことも多いですし、その仕事にあった価値観や好みが入り込むことが、いい成果に結びつく場合もたくさんあります。人間関係も複雑に絡み、感情への配慮も必要になります。
そうした領域では、まだしばらく人間の出番があるでしょう。
ただし、「正解がある」領域から順番に、AIが人間を追い抜いていくことは間違いありません。
たとえば、経理です。
数字の計算や仕訳には正解があります。法務もそうです。法律の解釈や契約書のチェックにも、ある程度の正解があります。
特許出願も過去の特許との類似性判断に明確な基準があります。こうした領域では、すでにAIのほうが精度が高くなりつつあります。
「自分の仕事には正解がないから大丈夫」と思っている人も、油断はできません。
今は正解がないように見える仕事でも、AIの進化によって「実は正解があった」と判明するかもしれないからです。
岡 瑞起(おか・みずき)
博士(工学)。千葉工業大学大学院デザイン&サイエンス研究科教授。Artificial Life Institute(人工生命国際研究機構)創設者・代表理事。

