昨今、子どもにとってもAIはかなり身近な存在。
ただ、人工知能研究の第一人者・黒川伊保子さんは、12歳までの子どもは身体を使って学ぶことが大事で、13歳未満の子どもがAIを使うことに慎重な考え方を示している。
著書『AIトリセツ』(扶桑社新書)から、AIを使い始める子どもに向けてのメッセージを一部抜粋・再編集して紹介する。
13歳は「待てよ」がうまく使えない
13歳、脳では身体性がほぼ完成する。「とっさに自分の身を守る信号」も発動されるようになる。こうなると、AIをパートナーにして、世界を駆け巡る思考の旅をするのも、おつなものである。
しかしながら、13歳はまだ前頭前野が未発達なので、「そうは言っても、待てよ」が、とっさにうまく使えない。
つまり、世間の極論から、まだ身を守れないのだ。どんなに頭のいい子でも、それは免れない。たとえて言えば、まだ筋力が足りないのに、火を吹くドラゴンに乗って飛翔するようなもの。
大人はAI利用を、つかず離れず見守ってやりたいし、AIから身を守る方法を、しっかり教えていきたい。
AIの言うことを鵜呑みにしないで
AIを使い始める子どもたちには、次のことをしっかりと伝えてほしい。
AIは、公平じゃないし、ときには噓もつく。AIは、あなたのことばをきっかけに、世界中の情報をかき集めてくれるモンスター。物知りだけど、教養はない。
そのまま信じて、世の中に言いふらしたら恥をかくほどの極論(現実にはありえないほど可能性の低いこと)を、平気で言ってくる。極論が行き過ぎて、嘘になることもある。どこまでもあなたに忠実なので、後ろ向きの思いを口にすれば、どこまでも後ろ向きを強めてくれる。
AIは、「めちゃくちゃパワーのある、ことばのモンスター」だと覚えておいて。あなたが愛と友情に溢れ、理性を働かせて、うまく制御して使えば、素晴らしいパートナーだけど、うっかり闇の方向へ走らせたら、制御不能になって、あなたや、あなたの大切な人を傷つける。

