あなたは本当に適切にAIを使い、子どものためになる使い方を教えられるだろうか?AIリテラシーの第一人者である札幌国際大学基盤教育部・教職センター准教授の安井政樹さんは、著書『「考える力」と「好奇心」をぐんぐん伸ばす AI×学び入門』(日経BP)で、AIに慣れてしまうと「考えること」が負担になり、考えないことが習慣化していくリスクがあると警鐘を鳴らす。
本書から一部抜粋・再編集して紹介する。
考えなくなることが習慣化した先に
AIは「便利な道具」であると同時に「思考の過程をパス(ショートカット)できる道具」でもあります。
考える前に答えが出てしまう。考えなくても、それなりの形が整ってしまう。文章も、要約も、アイデアも、かなりの完成度で返ってきます。便利であることは、間違いありません。
ここで問題となるのは、「AIを使うと考えなくなる」という、目の前に起こる現象だけの話ではない、という点です。実は、考えなくなることが習慣化した先に、もっと恐ろしい話が待っています。
考える負荷を減らす「認知オフロード」
皆さんは、「認知オフロード(cognitive offloading)」という言葉を聞いたことがありますか?認知オフロードとは、本来は頭の中で処理するはずの記憶や注意、計画を、メモやリマインダー、道具、環境に預けることで、認知の負荷を下げる行為を指します。
