「子どもにAIを使わせていいのか?」親なら何度も考えた悩みかもしれない。

人工知能研究の第一人者・黒川伊保子さんは、12歳までは身体感覚を重視して学んでいくことが大事だとする。

著書『AIトリセツ』(扶桑社新書)から、子どものAIとの付き合い方を一部抜粋・再編集して紹介する。

13歳未満の脳にAI利用を禁止すべき理由

AIを勉強のパートナーに使うのは、有効な使い方の一つだと思う。たとえば、数学の文章題につまずいたとき、それを解説したり、使った公式に関する、ちょっとしたトリビアをくれたりもする。しかも、その子の観点に沿って、どこまでも根気よく付き合ってくれるのである。

ただし、12歳までの脳は、「身体感覚と密接に結びつけて、この世を理解する」モードなので、身体感覚のある人間から、身体を使って(少なくとも紙と鉛筆、黒板と白墨、ホワイトボードとマーカーを使って)教わることが、とてもとても重要なのだ。

12歳までは身体を使って教わることが大事(画像:イメージ)
12歳までは身体を使って教わることが大事(画像:イメージ)
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図形は、AIが画面に安易に映し出しちゃダメ。脳は、図形を描く所作までも認知して、身体感覚で図形を把握するから。教わるときもそうだし、図形問題を解くときもそうである。

私は大学時代、理系科目の家庭教師をずいぶんしてきたが、数学の図形や、物理学が苦手な子にだけ見られる特徴がある。問題用紙の図に書き込みをしないのである。

たとえば、相似の問題ならペアになる角や辺に同じマークをつけていくとか、「曲線と直線に囲まれた図形の面積を求めよ」なら、実際に囲まれた領域を、斜線を入れて確認してみるとか、のような。

理系が得意な子は、100%これをする。だって、これをせずに問題が解けるとも思えないから。