標高1600m以上に位置し高山植物の宝庫とされる尾瀬に春がやってきた。「訪れた人たちに尾瀬の自然を楽しんでもらえるように」希少な植物を守る取り組みも進められている。

5月26日山開きした尾瀬国立公園。まだ雪が残っていたのは東北最高峰の燧ヶ岳。足もとに目を移せば、夏の思い出にも歌われるミズバショウ。青く小さな花が可憐なタテヤマリンドウに。春の湿原を黄色く照らすリュウキンカなど。厳しい冬を乗り越えた色とりどりの花が登山客を出迎える。

この先にある湿原にはミズバショウなどの花が咲いている。貴重な植物を守るために柵の設置作業が進められている。高さ約2メートルの金属製の柵を相手に汗を流していたのは福島県の職員たち。
県南会津地方振興局の三浦菜々副主査は「雪が溶けてからシカも入ってくるので、雪どけすぐを狙ってこの時期に設置しています。希少植物はシカの食害にあって、本当に(対策を)何もしなければ全滅してしまうのではないかと」と話す。

従来、尾瀬ではニホンジカの生息は確認されていなかったが、1990年代半ばに確認されて以降、増加し生息域を広げている。
環境省の発表によると、日光と尾瀬国立公園でのシカの捕獲数は2011年ころまでは2000頭以下だったが、2019年以降は4000頭以上に。ニホンジカが貴重な高山植物を食べてしまう「食害」が問題となっていて、かつては7月頃になると大江湿原の一面に咲き誇っていたニッコウキスゲはあまりみられなくなった。

2018年からは国と県、檜枝岐村が共同で柵を設置するようになり、花の数も少しずつ回復してきているということだ。
県南会津地方振興局の三浦副主査は「植物を守って、尾瀬の自然を守って観光客の方に尾瀬の植物を楽しんでもらいたいという思いで作業しております」と話した。

福島テレビ
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