東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」で、25日男がスプレーを噴射した傷害事件。
男女29人が体調不良などを訴えていて、男は現在も逃走中だ。
この事件では、別の動画が事件と関連づけられSNSで拡散され、犯人を外国人だと決めつけるようなコメントも見られる。

そこで「イット!」は、「『逃走男』は外国人?臆測情報の真偽を検証」と題してファクトチェックを行った。

事件後に投稿された動画

事件が発生したのは25日正午ごろ。
そして同じ日の午後6時半ごろ、Xに次のような文章が投稿された。

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「銀座シックスにて催涙スプレーを巻く男の映像が公開されました。この男性の動機が気になります」(原文ママ・現在削除済み)

この文章とともに投稿されたのは、リュックを背負った男性が複数の人に向けスプレーのようなものを噴射する動画。
あたかもGINZA SIXで起きた事件の様子と思わせるかのような内容で、動画は確認できる範囲で1500回以上再生されていた。
現在は、投稿は削除されている。

動画を引用したほかの投稿には、「銀座シックスで催涙スプレーを撒いて外国人が逃走中だが」としたうえで、「4月30日の広州地下鉄3号線で車内で男が無差別にスプレーを噴射し乗客がパニックになる様子」、「日本の治安どんどん悪化してない?」とあった。

この投稿は、動画はあくまで中国で起きたものとしつつも、文章の中で「日本の治安が…」とちょっと含みを持たせるような表現だった。
この投稿は470万回以上再生されていて、6600件以上引用されている。

この投稿を受け700件近いコメントがあり、中には「広州っていつから日本になったの?」と、動画をひも付けていることに対して疑問視するような声もあった。
一方で、「また外国人か。強制送還すべき」などと、今回の事件の犯人を外国人だと決めつけるようなコメントも見られた。

「事件現場」と「投稿動画」を比較

投稿された動画と銀座の事件現場の様子の違いを見ていく。

SNSに投稿された映像には、狭い空間に座る人たちの様子も映っていて、さらに「つり革」も確認できることから、列車内であることが分かる。
一方で、GINZA SIX内で撮影された映像には、エスカレーターやロビーの前に消防や警察官の姿があり、事件現場は明らかに建物の中だった。

さらに、噴射されたスプレーの色にも違いがあった。
SNSに投稿された映像は白色のスプレー、GINZA SIXで噴射された際に壁に付着したとみられるスプレーの色は赤色だった。

「イット!」が調べたところ、拡散されていた動画は、4月30日に中国の広州地下鉄で男が無差別にスプレーを噴射した際の映像であることが分かった。

逃走した男の国籍断定できず

「逃走した男は外国人なのか?」
警視庁への取材をもとに、現在分かっていることを整理した。

事件が起きた場所は、GINZA SIX1階にある中央通り側の三井住友銀行銀座支店のロビー。
ここでスプレーを噴射した男は、スプレーを持ったまま逃走したとみられている。

また、一部で外国人同士のトラブルがあって、一方がスプレーをかけて逃げたという情報が出回っていることは認識しているものの、警視庁として現段階では、この犯人の男について、日本人と外国人どちらの可能性もあるとみて捜査中だという。

「逃走男は外国人?臆測情報の真偽を検証」としてファクトチェックを行ったところ、拡散された動画は、中国で起きた別事案の映像で、今回の事件と関連」づけるというのは明確に「誤り」。
また逃げた男について、現時点では警視庁が国籍を断定せずに行方を追っている段階で、外国人だと断定するSNSの投稿は憶測に基づくものとだといえそうだ。
(「イット!」5月27日放送より)

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