「日本三名園」の一つで、国の「特別名勝」にも指定されている、石川・金沢市の「兼六園」。
春は桜、秋は紅葉の名所としても知られ、北陸を代表する人気観光地となっています。
現在の入園料は320円。
その兼六園で今、地元住民と観光客の入園料に差を設ける“二重価格”の導入が検討されていることが分かりました。
石川県の山野知事は22日の会見で、今後の方向性を「二重価格が目的ではなく、どんな兼六園をつくっていくことが必要なのか、今の体制の中でどんなことができるのか、そんな検討会を発足させていきたい」と示しました。
この“二重価格”、すでに導入しているのが兵庫県の世界遺産・姫路城です。
2026年3月、姫路市民以外の入城料を市民の2.5倍となる2500円に値上げしました。
2026年のゴールデンウィークに姫路城を訪れた人からは、「2人で5000円、高っ!と思って(入るの)やめたんですよ」「最初高いかなと思ったけど、見た後からするとまあ妥当かな。しょうがないかなという感じは」などといった声が聞かれました。
一方、姫路市民からは「いい取り組みじゃないかなと。(Q.姫路市民以外と入るときは?)なだめて納得してらう」といった声が聞かれました。
姫路市によりますと、2026年3月の総入城者数は約14万人で、2025年とくらべて2万8000人、16.8%減少。
一方で収入は、1億3000万円から2倍以上の2億7000万円に増えたということです。
こうした観光地での二重価格の導入は、世界的にも進んでいます。
フランス・パリのルーブル美術館は2026年1月、EUや一部の周辺国に住む人と、それ以外の来場者の間で、入館料に約1.5倍の差を付けました。
またエジプトの「ピラミッド」やカンボジアの「アンコールワット」でも、国民とそれ以外で入場料が異なる二重価格を導入済みです。
同様の動きは、日本の古都・京都でも進んでいます。
対象となっているのは、江戸時代末期、15代将軍・徳川慶喜が大政奉還を表明した場所として知られる世界遺産「二条城」。
京都市民とそれ以外で入場料を分ける案などが議論されています。
京都市元離宮二条城事務所・日野貴之総務課長:
皆さまに理解される形での二重価格の導入に踏み切らなければならない。
さらに京都市は、市バスを利用する市民の運賃を観光客より安くする「市民優先価格制度」の導入を目指しています。
今後さらに広がりをみせそうな“二重価格”。
観光地でのスタンダードになっていくのでしょうか。