沖縄・辺野古沖で起きた転覆事故を巡って、22日に文部科学省がこの事故に関する調査結果を発表しました。
フジテレビ社会部・松川沙紀記者に聞いていきます。
ポイントは「安全管理は『不適切』。調査結果の詳細は?」「初の違反認定も。学校側の責任は?」の2つです。
――1つ目のポイント、生徒が死亡する結果となった今回の転覆事故だが、安全管理について文科省の調査結果はどう指摘しているのか?
フジテレビ社会部・松川沙紀記者:
きょう公表された調査報告書では、同志社国際高校の研修旅行は安全管理について著しく不適切であったと厳しく指摘しています。調査結果の中では事前の下見が行われていなかったほか、事故が起きた際の対応についても確認しておらず、実際に転覆した時の海保への通報は生徒が自ら調べて行っていました。当日の対応についても、2隻に対して引率教員は1人しか配置されておらず、転覆した時も教員は船に乗っていませんでした。また当日、波浪注意報が出ていましたが、教師が気象情報を確認していませんでした。こうした重大な不備が重なっていたことから、文科省は著しく不適切だったと判断しています。
――今回の乗船について、学校側は「平和学習の一貫」だと説明しているが、この点について文科省はどんな見解を示しているのか?
フジテレビ社会部・松川沙紀記者:
文科省は、この辺野古への移設工事に関する学習について「特定の見方・考え方に偏っていた」として、政治的中立性が確保されていなかったと指摘しています。その根拠として、研修旅行の主な目的が基地建設反対の現場を見ることであったことや、過去の研修旅行のしおりで、船を運航する市民団体の移設に抗議する「座り込み」への参加を呼びかける文書を掲載していたことなどを挙げています。文科省が政治的活動を禁じる教育基本法に違反しているとして、学校法人に改善を求めるのは初めてです。
――2つ目のポイント、こうした問題が見過ごされたまま研修旅行を行った学校側の責任はどうみているのか?
フジテレビ社会部・松川沙紀記者:
調査結果では、「安全確保や教育基本法を踏まえた議論が全く行われておらず、学校と設置者である学校法人の責任は極めて重い」と指摘しています。また、過去の研修旅行の後の感想文で参加した生徒が危険性や不安を述べていたにもかかわらず、これまで必要な見直しが行われていなかったなどとして、学校組織として適切なチェック体制が整っておらず、ガバナンスに極めて大きな問題があったと指摘しています。
――文科省の調査結果を受けて今後どうなるのでしょうか?
フジテレビ社会部・松川沙紀記者:
私立高校の私学助成金は学校法人に法令違反などがあった場合は、その補助金を減額や不交付にすることができるという規定があります。各都道府県において判断することになっています。22日の文科省の調査結果を受けて早速京都府知事は、京都府が同志社国際高校に交付している「私学助成金」について、2026年度分の減額を検討する意向を明らかにしています。
同じような事故を繰り返さないために徹底した原因究明が求められます。