値上げの波が、県民の日常の憩いの場にも押し寄せている。県内の公衆浴場が加盟する組合は5月18日、総会を開き、現在460円の入浴料を500円に値上げするよう県へ要望することを決めた。燃料高や中東情勢を背景とした資材高騰が引き金となっており、組合員の約8割が値上げに賛成している。

「石けんもシャンプーも全部上がっている」

県公衆浴場業生活衛生同業組合の福丸敬朗理事長は、値上げの背景をこう語る。「石けん、シャンプーだとかそういうのも全部上がってきている」。燃料費だけでなく、日々の営業に必要な消耗品まで軒並み値上がりしており、経営を圧迫している実態がある。

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県内には現在242カ所の公衆浴場がある。最後に入浴料が改定されたのは2023年12月で、現行の460円に引き上げられた。それからわずか2年余りで、再び値上げの検討を余儀なくされている形だ。

組合員の約8割が値上げに賛成

組合は今回の総会に先立ち、組合員を対象にアンケートを実施。その結果、約8割が値上げに賛成したという。こうした声を受け、15日の総会では中学生以上の大人料金を40円値上げし、500円に改定する方針を固めた。

値上げの主な要因は、2025年末からの燃料高と、最近の中東情勢による資材高騰だ。光熱費の上昇は銭湯の経営に直結するだけに、現場の切実さが伝わる。

県への要望書を1週間以内に提出予定

福丸理事長は「希望としては言っていいと思うが、500円をめどに上げていただけないかなと。それがギリギリだと思う」と話す。「ギリギリ」という言葉に、経営の厳しさがにじむ。

組合では1週間以内に県へ要望書を提出する予定だ。ただし、料金の値上げには県による実態調査や審議会の判断が必要となるため、実際に改定されるまでには一定の時間がかかる見通しだ。

地域に根ざした銭湯は、高齢者を中心に多くの県民が日常的に利用する生活インフラでもある。500円という新たな水準が認められるかどうか、県の判断が注目される。

【動画で見る▶鹿児島「入浴料500円へ」公衆浴場組合が県に要望へ 燃料・資材高騰で運営コスト上昇 】

鹿児島テレビ
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