「いつまで値上げが続くのか」——鹿児島市内のガソリンスタンドで、利用者から不安の声が聞かれている。不安定な中東情勢や円安を背景に、ガソリンを始めとした石油製品の価格が再び上昇傾向にある。ようやく落ち着きを見せていた価格だが、世界情勢の変化により再び不安定な状況に陥っている。
わずか1週間で2円の値上がり
鹿児島市郡元にあるエコスタンド工学部前店では、現在レギュラーガソリンが1リットルあたり151円で販売されている。しかし、先週3月4日の取材時には149円だったため、わずか1週間で2円の値上がりとなった。
同店舗では先週、3月2日と4日の2回にわたってレギュラーガソリンの値上げを実施。短期間での度重なる値上げに、利用者からは戸惑いの声が上がっている。

エコスタンド工学部前店の田中弘樹店長は「お客さまからも『いつまで値上げが続くのか』という反応の声を結構もらっている」と話す。今後の見通しについて尋ねると「こればかりは世界情勢や為替の影響もあるので、なかなかいつ収束するか分からない状況」と困惑を隠せない。
中東情勢の緊迫化が直撃
今回の価格上昇の背景には、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃により一気に不安定化した中東情勢がある。ホルムズ海峡の事実上の封鎖に加え、ここ最近の円安傾向が重なったことで、ガソリンなどの石油製品の価格は右肩上がりが続いている。
さらに、イランでは新たな最高指導者に反米のモジタバ師が選出され、戦闘終結への道のりがさらに遠のいたとされる状況だ。これにより、石油価格の安定化は当面期待できない状況となっている。
給油に訪れた運転手からも切実な声が聞かれる。「高いです。困っています。上がらないうちに入れようと思って(きょう給油しに来た)」「(値上げが)心配して来てみた。イラン問題があるからまた上がっていくのではと心配しています」
県内価格推移:政府支援から一転上昇へ
県内のガソリン価格の推移を振り返ると、激動の1年だったことがわかる。2025年1月20日、政府の補助金の縮小により190.8円という高値を記録し、4月には196.2円まで上昇した。
その後5月22日から政府の支援がスタートし、段階的な補助金支給により188.3円まで下降。その後は185円前後で推移していた。11月には暫定税率の引き下げに向けた補助金がスタートし、12月には暫定税率が事実上解消されたことでさらに価格が下落。1カ月前には164.5円まで下がっていた。
しかし3月に入って再び上昇に転じ、現在の状況に至っている。約1年をかけて価格がようやく落ち着いてきたところでの急変だけに、消費者への影響は大きい。

見通せない今後、利用者は防衛策を模索
収束の見通しが立たない中、ガソリンスタンドの現場では利用者の行動にも変化が見られる。値上がり前に給油を済ませようとする動きや、価格動向を気にしながら来店するケースが増えているという。
世界情勢による変動は今後も続く可能性が高く、石油製品の価格安定化には時間がかかりそうだ。地域の生活に直結するガソリン価格の動向に、多くの市民が注視している状況が続いている。
(動画で見る▶「いつまで続く?」 ガソリン150円台へ上昇、イラン情勢と円安が直撃 給油客の不安広がる)
