長引く中東情勢が、身近な野菜を直撃しています。
トマトを包むパックや包装ビニールが品薄となる中、“包まない工夫”で乗り切ろうとする動きも出ています。
まるでルビーのように輝いているのは、真っ赤に熟したトマトです。
「イット!」取材班が訪れたのは茨城・鉾田市にある菅谷農園。
農業用ハウス6棟で年間60トンほどのトマトを栽培しています。
まさに今、旬を迎えている夏野菜のトマトですが、農家は目の前の危機に頭を悩ませていました。
菅谷農園・菅谷俊之輔代表:
こういうトマトの袋であったり、こういうパックの値上がりとか、いろんな資材屋さんから値上がりの話は来ている。3割ぐらい値上がりするって。
収穫したトマトの出荷に、日々大量に消費する梱包(こんぽう)パックや袋類の値上がり。
中東情勢悪化に伴う原油高騰の波は、石油から作られるプラスチック製品にも及びつつあります。
すでに品不足になっているものも。
菅谷農園・菅谷俊之輔代表:
(雑草・害虫対策などの)マルチシートは受注ストップしたりは結構聞きますね。中にはなかなか手に入らないという方もいる。
トマトの生産にも影響を及ぼしかねない原油高。
アメリカのトランプ大統領は23日、ホルムズ海峡に機雷を敷設する船を撃沈するよう海軍に指示。
一方のイランを巡っては、ホルムズ海峡を通過する船舶から初めて通航料を受け取ったと現地メディアが報じるなど、両国が強硬姿勢を崩しておらず、2回目の直接協議が実現するかどうかは依然不透明と言わざるを得ません。
取材したトマト農家が心配するのは、事態の長期化が招く燃料供給への影響です。
菅谷農園・菅谷俊之輔代表:
10月以降寒くなってきた時期に、(暖房のため)給油したりするので、そのときにどういう価格になっているのか。(燃料費が)2割上がるだけでも何十万円、下手したら何百万円になる可能性がある。
もしそうなれば、商品値上げの検討も避けられない見通しです。
一方で、ピンチを逆手に取った“食品を包まない動き”も出始めています。
甘い蜜がたっぷり絡んだ大学芋を販売する、長野・安曇野市の「おいも日和 安曇野店」。
ふたのついた容器を持参すると、大学芋を1パック当たり30円値引きするお得なキャンペーンを始めました。
普段から使用しているプラスチック容器の調達が難しくなったことに加え、物価高でスイーツの買い控えが増えていることもキャンペーン実施の理由だといいます。
おいも日和安曇野店・今井里絵店長:
3分の1かそれ以上くらいは(容器持参で)来ている。(プラ容器の)消費が減らせるのは、こちらとしても助かっている部分ではある。
そうした知恵は、今後広がりを見せていきそうです。