ぐつぐつ煮える鍋の中で、だしと溶き卵が絡み合い仕上げの工程に入っていたのは、東京・渋谷の鶏料理店「はし田屋」の看板メニュー「名物 親子丼」です。

アツアツの湯気が立ち上る親子丼の上に、黄金に輝く卵黄をもう1つのせて出来上がり。
鶏肉にとろっとろの卵が絡まるぜいたくな食感で、リピーターが続出する人気だといいます。

親子丼を食べた人は「めちゃくちゃおいしかった。親子丼を外で食べたのは5年ぶりとか、絶品」「卵もとろとろで、おいしかったです」と話しました。

開店前の店のカウンターを見ると、山積みの卵と鶏肉が。
茨城県産の卵やこだわりの鶏肉を大量に使用するこの店。

はし田屋 渋谷店・高木荘一郎店長:
(Q.1日にどのくらい使う?)卵の数はざっと120~130個くらい。鶏肉は7kg、ランチだけで。

頭を悩ませていたのが、店に欠かせない「卵」と「鶏肉」両方の価格高騰でした。

はし田屋 渋谷店・高木荘一郎店長:
(輸入商品など)中東情勢の関係で(鶏の)餌代も上がり、鶏肉・卵にも影響してますね。

“物価の優等生”と言われた卵の小売価格は今、3年前の“エッグショック”時を越え、過去最高値の水準で高止まり。

さらに中東情勢悪化の影響が物価にも出始め、24日に発表された3月の全国の消費者物価指数では、2025年の同じ月と比べて「卵」が7.9%、「鶏肉」も7.1%と共に上昇していました。
店も試行錯誤の日々だといいます。

はし田屋 渋谷店・高木荘一郎店長:
食材の仕入れ先やいろいろ工夫して、値段は今のところ上げずに頑張っている状況です。

ランチの定番「親子丼」に物価高騰の波の“ダブルパンチ”が押し寄せる中、“どんぶりもの”をめぐり明暗を分ける事態が起きていました。

「うなぎ料理値下げ」と大きく表示されていたのは、「う匠 山家 膳兵衛 ルミネ大宮店」。

香ばしい音と香りが食欲を刺激するのは、創業150年を越える老舗から受け継いだ“秘伝のタレ”でふっくらと焼き上げたウナギ。

ここ数年、不漁が続いていたウナギ。
この店でも仕入れ値の上昇に合わせて値上げを行っていましたが、今回は何と“値下げ”に踏み切ったというのです。

う匠 山家 膳兵衛・大村祐介店長:
今まで、どうしてもウナギの値段が上がった時は値上げをさせていただいたことも過去にある。ウナギの値段が下がった時は、正直に誠意を持って値段を下げる。一番それがいいことなのかなと思いまして。

ウナギは2025年、豊漁だったことで秋ごろから卸売価格が下落。
2026年3月の東京卸売市場の平均価格は、2025年に比べて2割以上下がっていました。

仕入れ値が下がったことを受け、3135円だった「鰻丼」は1割ほど値下がりし2000円台に。

「たれ焼き」と「塩焼き」の両方が味わえる一番人気の「ハイブリッド鰻重」は、440円値下げして5445円で味わえるように。

“高い”イメージが根強いウナギの“値下がり”にお客さんはニッコリです。

来店客は「ウナギって結構高級な感じの食べ物。相当ありがたい。ウナギが手軽に食べられるようになるのはうれしい」「とてもうれしい。高級なものを食べられる」と話していました。

店では、まさに今が“ウナギが一番お得な食べ頃の時期”だと話しています。

う匠 山家 膳兵衛・大村祐介店長:
(7月の)土用の丑(うし)の日に向けて、今年も今後、夏に向けてウナギの値段が上がっていく可能性がある。一番安い時期にお召し上がりいただくのが一番いいのかなと思っています。