2006年の「天皇陛下 メキシコご訪問」の模様を紹介する後編。
陛下は「世界水フォーラム」での基調講演の後、首都・メキシコシティにある「日本メキシコ学院」をご訪問。その他、マヤ文明を代表するウシュマル遺跡なども視察され、メキシコの歴史や自然に触れられた。
平成18(2006)年4月2日放送「皇室ご一家」(第1367回 皇太子さま メキシコご訪問2)を振り返る。
なお、本記事は当時のナレーションをそのまま記載。現在の天皇皇后両陛下をそれぞれ「皇太子さま」「雅子さま」などと記載する。
日本メキシコ学院ご視察
「第4回世界水フォーラム」ご出席のため、メキシコを訪問された皇太子さまは、3月17日、首都・メキシコシティにある「日本メキシコ学院」をお訪ねになりました。
ホールで行われた歓迎会で、皇太子さまはスペイン語で挨拶されました。
《皇太子さま おことば(スペイン語)》
親愛なる日本メキシコ学院の皆さん 私は今回メキシコを訪問することが出来、また今ここに皆さんと会えたことを光栄に思います。
このあと客席に移られ、生徒たちの踊りや合唱を楽しまれました。
1977年に開校したこの学院では、幼稚部から高校までおよそ1000人の日本とメキシコの子供たちが両国の言葉や文化を中心に学んでいます。
そして、皇太子さまは市内のレストランでメキシコ音楽・マリアッチを鑑賞されました。
夜には、市内のホテルで催された水フォーラムの日本関係者歓迎レセプションにご出席。
《皇太子さま おことば》
日本から多くの方々がこの地を訪問したこの機会に日本とメキシコの交流が一層深まり、両国の友好関係の更なる発展につながる事を祈念して、私の挨拶といたします。
出席者と和やかに歓談された皇太子さま。水フォーラムの成功を願っていらっしゃいました。
マヤ文明を代表するウシュマル遺跡をご視察
メキシコの東部、ユカタン半島のウシュマル遺跡は、7世紀から11世紀にかけてのマヤ文明を代表する遺跡です。
3月18日、皇太子さまはウシュマル遺跡を訪れ、大ピラミッドなどを見学されました。
マヤ文明独特の複雑な紋様の壁やアーチなどを興味深げにご覧になりました。
そして40度近い暑さの中、雨乞いの神殿だったとされる高さ32メートルの大ピラミッドに登られました。
皇太子さまは頂上からジャングルに広がる周囲の遺跡をご覧になり、「すばらしいですね」と話されました。
およそ2時間、説明を聞きながら見事な風景をカメラに収めていらっしゃいました。
人類学博物館やフラミンゴ生息地をご視察
18日夕方はメリダ市内のユカタン人類学博物館へ。
館内にはマヤ文明前期のプーク様式の石像などが展示され、皇太子さまは熱心に見て回られました。
その後、州知事主催の晩さん会へ。
趣向をこらしたアトラクションに、皇太子さまは盛んに拍手を送っていらっしゃいました。
3月19日はフラミンゴの生息地として知られるセレストゥン湿原へ。
皇太子さまはボートで湿原を回られ、フラミンゴの群れなどをご覧になりました。
豊富な湧き水からなるセレストゥン湿原は、ラムサール条約に登録され、メキシコ政府の要請で日本の国際協力機構JICAがその保全に取り組んでいます。
マングローブの林を見て回られた皇太子さまは「保全された素晴らしい自然ですね」と関係者をねぎらっていらっしゃいました。
初のカナダご訪問
太平洋に面したカナダ第3の都市、バンクーバー。
メキシコに続いてカナダを訪問された皇太子さまは、3月20日、バンクーバーのグランビル・アイランドへ。
皇太子さまのカナダご訪問は、初めてです。
工場跡地を再開発した、グランビル・アイランドには、市場やレストランなどが並んでいます。
《パブリック・マーケットにある鮮魚店での会話》
皇太子さま:
サーモンは?
鮮魚店の女性:
サーモンは今ちょうど禁漁なので、冷凍の物を売っているんです。
続いて、カナダで最初に地ビールが造られた醸造所をご視察。
さらに、子供用品の専門店へ。
ここで愛子さまへのお土産を選ばれたのかもしれません。
公園でくつろいだひとときも
カナダの先住民が建てたトーテムポールの前では、日本の学生たちのリクエストで記念撮影に応じられました。
そして園内の展望台、プロスペクトポイントへ。
原生林が広がる美しい景観を撮影されるなど、くつろいだひとときを過ごされました。
雅子さまと愛子さまがお出迎え
一週間にわたる全ての日程を終えられた皇太子さまは、21日夕方に帰国されました。
今回のメキシコご訪問について、皇太子さまは、「日本とメキシコ両国の長い友好の歴史の絆を一層強固なものにすることに少しでも貢献できれば幸いです」と感想を述べられました。
(「皇室ご一家」第1367回 平成18年4月2日放送)
