シェアサイクルの需要が高まっている。宮崎市街地を中心に、116ポートに395台の車両が設置され、2024年2月には月間の利用回数が1万回を突破した。温暖で平坦な地形という利点を生かし、通勤や通学、県外からの観光客の移動手段として定着しつつある。

月間利用1万回を突破

赤い車体に電動アシスト機能が付いた自転車。宮崎トヨタ自動車が展開するシェアサイクル「ミヤトヨeサイクル」。

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新たなシステムと車両が導入された2025年1月以降、利用回数は右肩あがりだ。2026年2月にはひと月の利用回数が1万回を突破した。

宮崎トヨタ自動車 松崎環さん:
最近は通勤・通学をされる方や、観光で県外の方が来られた時に使われる方がとても多くなっている。

実際に取材中も、シェアサイクルを借りる利用者の姿が見られた。

利用者:
自分、仙台なんですけど、仙台でよく使っている。

この男性は、仕事で宮崎を訪れていて、現場に向かう移動手段として利用したということだ。

地形と利便性が普及後押し

宮崎市の公共交通は現在、大きな課題に直面している。宮崎市の公共交通には、路線バスと鉄道があるが、バス事業者が1社に限られ、宮崎駅の乗車人数も年間5000人程度と今後の公共交通の維持や充実が課題となっている。

こうした中、宮崎市が路線バスなどを補う新たな公共交通として着目したのが「シェアサイクル」だった。

宮崎市都市計画課計画係の俵直也係長は「宮崎市は温暖で平坦な地形が多いので、自転車利用に向いていると思っている」と話す。

宮崎空港が中心市街地に近く、宮崎駅から半径約4キロ圏内に人口の約半分が集中している宮崎市の構造も、シェアサイクルの利便性を高める要因となっている。

俵係長によると、現在の利用実態は、宮崎駅や高千穂通り、橘通りといった主要エリアを中心に集中しているという。

観光地巡りにも最適

サービスの利用には専用アプリのダウンロードが必要で、自転車の鍵もアプリを使って開ける。

料金は、30分ごとに187円の一時利用のほか、月額プラン、観光地めぐりにおすすめな1日乗り放題プランがあるそうだ。

実際にシェアサイクルを利用して観光名所の青島を散策すると、その利便性が際立つ。3段階の調整が可能な電動アシスト機能により、長距離の移動でも身体的負担を抑えることが可能だ。標準のアシストモードでも、坂道や向かい風を気にせず軽快に走行できる。

海沿いの「トロピカルロード」を潮風とともに走り、「こどものくに」や「青島神社」といった点在する観光地をスムーズに巡ることができるのは、自転車ならではの利点と言える。

公共交通の補完と今後の展望

宮崎市は今後、ポート数をさらに増やし、より利用しやすい環境整備を進める方針だ。

宮崎市都市計画課計画係 俵直也係長:
昨今の物価高騰だったり、エネルギー価格の高騰といったところで、選択肢として自転車を選んでいただけたら、皆さんの生活に役立つのかなという思いが強い。

身近で手軽な移動手段として存在感を高めるシェアサイクル。日常の足としてはもちろん、観光客の二次交通としても活用の幅が広がっており、さらなる利用拡大に期待が寄せられている。

(テレビ宮崎)

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