行政が新年度、重点を置く事業や新規事業についてシリーズでお伝えしています。2回目は空の玄関口について。岡山・香川の空港が“アツく”なっています。
◆岡山空港利用者数は累計で4000万人を突破 インバウンドの県内年間宿泊者数は過去最多を更新
急増する外国人観光客・インバウンド。岡山県によりますと、2025年の1年間に県内に宿泊した外国人は67万6730人で、前の年の51万4000人を大幅に上回り、2007年の調査開始以降、2年連続で過去最多を更新しました。
そうした中、注目されるのが空の玄関口、空港です。
岡山空港では2025年4月、利用者数が1988年の開港から累計で4000万人を突破。さらに、ソウル線が週4往復に増便されるなど空港には連日、多くのインバウンドが訪れています。
(ベトナムからの観光客は…)
「岡山に来るのは2回目。町がとてもきれいだから」
◆高松空港では3月31日から国際線が6路線に
一方、高松空港では3月31日から10月23日まで、高松空港と韓国第2の都市、釜山を結ぶ国際線を火曜日、金曜日、日曜日の週3往復で運航。これにより、高松空港の国際線は6路線となります。
岡山・香川でも増加するインバウンドですが、今後必要となるのが受け入れの強化です。岡山県はさらなる観光誘致に向け、空港の機能を強化し、施設を改修する計画を示しています。
◆ゴールデンルートに飽きた外国人観光客狙い…空港キャパシティ不足解消で岡山を「選ばれる」目的地へ
(岡山県 伊原木隆太知事)
「これまでゴールデンルートに外国人観光客が集中していたが、訪日が3回目4回目になってくると同じところは飽きたということで、それ以外のところに広がってきている。その候補地として岡山は非常に有力なのでぜひ空港のキャパシティが足りないので岡山が目的地から外れるという残念なことが起きないようにしっかりと整備をしていきたい」
◆都市へのインバウンド増加の流れに乗ろうと…概算事業費は280億円~320億円程度
ここからは取材を担当した森岡紗衣記者とお伝えします。
(森岡紗衣記者)
「伊原木知事の発言にもありましたが、これまでゴールデンルートと呼ばれた大阪や東京などではない都市へのインバウンドが増加しています。岡山でもこの流れに対応すべく、県は概算事業費280億円から320億円程度をかけて岡山空港の強化を進める計画です。
◆岡山空港は国際線を中心に強化 2便同時発着対応を可能とするコンコースの増加も視野に
こちらは現在の岡山空港の概要です。
1988年3月に開港した岡山空港は現在、国内線は東京・札幌・沖縄の3路線、国際線はソウル・上海・香港・台北の4路線で運航されています。上海線・香港線は運航再開の見通しが立っていませんが、今回の強化は今後も増加が続く見通しの国際線を中心に行われます。現在の1便のみの発着を2便同時発着に対応できるよう、コンコースを増やしたいとしています。
◆岡山空港では大規模改修計画にあたり搭乗時の混雑解消にむけ「スマートレーン」の導入も検討
さらに、混雑解消にむけ複数人が同時に保安検査の準備ができる「スマートレーン」の導入も検討されています。空港自体も建設から38年たち老朽化が進んでいることから建物そのものを大規模に改修する計画です。
レイアウトなどは未定で、新年度に基本設計を策定し、2027年度には実施計画をまとめ、2032年度の完成を目指したいとしています。
◆岡山県内在住外国人最多はベトナム人 伊原木知事はトップセールスでベトナム便の誘致目指す
さらに、空港の機能面強化以外にも世界に向けて岡山県の認知度向上に力を入れています。
3月25日から29日までの日程で岡山県の伊原木知事がベトナムにトップセールスを行いました。現在、岡山県に住む外国人の中で最も多いのがベトナム人で、今回の訪問では副首相や外務大臣を表敬したりセミナーを開いたりしました。ベトナム便の誘致や経済的な交流を行ったということです。
過熱するインバウンドをしっかりと受け止め地域を活性化できるか。熱意と、先を見据えた行動が求められます」