「ホルムズ海峡への艦船派遣」を巡り、トランプ大統領の発言が二転三転する中、高市総理は19日、日米首脳会談に臨みます。

長く政治取材を続けるジャーナリストの鈴木哲夫さんは、高市総理周辺への取材結果として、総理自身が掲げる「『したたか外交』が展開できるか」がポイントだと指摘しました。

そして総理周辺からも「終結させるのはトランプ大統領だ」ということを伝えてほしいという期待感があるものの、トランプ大統領が“何を出してくるか”は限られた周辺しかわからないといい、「大変な首脳会談だ」と述べました。

■変遷する“トランプ発言”「ホルムズ海峡に来て」と思いきや…

アメリカのトランプ大統領の発言が変遷しています。

【トランプ大統領(ワシントン16日)】「ホルムズ海峡に来て協力してほしい」

原油輸送の要衝・ホルムズ海峡で、船舶の安全確保を支援するよう日本などに求めていたトランプ大統領ですが、フランスのマクロン大統領を始め、各国から否定的な考えが示されると、その翌日に一転。

SNSで「NATOの支援を必要とせず望んでもいない」「日本やオーストラリアなどの支援も必要ない」と発信しました。

この状況に、19日から日米首脳会談に臨む高市総理は、次のように語りました。

【高市総理】「日々情勢が変わる。米国側の発信が変わるこのタイミングですので。特に安全保障、経済安全保障も含む経済の問題についても、議論もしっかりしてまいりたい。我が国の立場もしっかりとお伝えしながら国益に沿うように適切に対応して参ります」

■高市総理「アラスカ州の原油の増産に協力・調達する意向」伝える方針

政府関係者によりますと、高市総理は「アラスカ州の原油の増産に協力し、その原油を調達する意向」を伝える方針であることが分かりました。

去年の関税交渉で合意した、およそ87兆円の投資などのひとつとして調整が進んでいるということです。

発言が移り変わるトランプ大統領について、政府内では「また気が変わるかもしれない」といった懐疑的な見方が強く、首脳会談の直前まで不透明な情勢が続きそうです。

■ジャーナリスト鈴木氏「交渉に使えそうな“カード”を持って行くしかない」

政界取材歴も長いジャーナリストの鈴木哲夫氏は、「アラスカの原油増産協力と調達」など「交渉に使えそうな“カード”を持って行くしかない」と指摘しました。

【鈴木哲夫氏】「高市総理自身が国会でも答弁した『したたか外交』。これがやっぱりキーワードです。今回展開できるのかどうかというところです。

閣僚の1人、元外務省出身の議員、それから旧安倍派=安倍元総理を支えていた議員を取材しました。

みんなが言うのは『自衛隊の派遣、艦船の派遣については、日本の法律から考えていくとなかなか難しいだろう』ということ。戦闘状態ですから。

それ以外で起きている周りのことを“カード”としてとにかく持って行って交渉するしかない。その1つが『アラスカの原油』です」

■「トランプ大統領が何を出すかホワイトハウスの中でも周辺しかわからない」

その上で「戦闘終結に向けたメッセージを」という期待感が周辺にもあると述べつつ、交渉相手がトランプ大統領だという「難しさ」について語りました。

【鈴木哲夫氏】「ただ一方で、取材した高市総理の周辺は、『終結させるのはトランプさん。あなたに終結はかかってますよ』という、平和のメッセージも出して欲しいとみんな言っていました。

ただトランプ大統領が何を言い出すかわからない。ホワイトハウスの中でも、周辺しかわからないらしい。その時にどう切り返すか。本当に大変な日米首脳会談がいよいよ始まります」

(関西テレビ「newsランナー」2026年3月18日放送)

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