59年前の3月18日、岡山市に世界で初めて「点字ブロック」が設置されました。「点字ブロック」の普及活動を続けてきた全盲の男性の思いが、今、大きな広がりを見せています。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「何もなかった道に三宅精一というおじさんが点字ブロックを考案して、この場所、世界で最初にこの場所に点字ブロックを敷設してくださった」

岡山市に世界で初めて点字ブロックが設置されたのは、今から59年前の1967年。岡山市の自営業で、まちの発明家三宅精一さんが私財を投じて、盲学校近くの交差点に設置しました。

岡山盲学校の元教頭で全盲の竹内昌彦さんは渡り初めが行われた3月18日を「点字ブロックの日」として発祥の地に記念碑を作り、仲間たちと普及活動を続けてきました。

また、認定NPO法人「ヒカリカナタ基金」を立ち上げ、アジアの目の不自由な子供たちの手術費用を支援する活動も。これまでに、カンボジアやベトナムなど8カ国、1400人を超える子供たちの目に光を届けてきました。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「全国でも商店街に点字ブロックがつくのは非常に難しい、それができた。みんなの力の結晶。きょうその上を歩けるのをとてもうれしい」

竹内さんは記念日に合わせて毎年、啓発イベントを行っています。視覚障害者など約200人が点字ブロックの道を歩くもので2026年で16回目。今回のスタート地点は、2026年に初めて点字ブロックが設置された、岡山市中心部の表町商店街です。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「点字ブロックがあるととても歩きやすい理解してもらえてありがたい」

商店街での点字ブロックの設置は6年前から要望を続けた竹内さんの念願でした。

(岡山市と竹内さんのやりとり)
「点字ブロックの色は黄色、またはその他の周囲の路面と輝度比が大きいことにより当該ブロック部分を容易に識別できる色とするなので黄色がマストではない」
「黄色って評判悪いんですかね」

わずかに視力が残る人が見えやすい黄色の点字ブロックを設置することは、景観を損ねるという意見もあり、簡単なことではありませんでした。8つの組合で構成される表町商店街で、設置に賛同したのは、中之町商店会だけです。

(竹下美保記者)
「こちらが商店街に設置された記念すべき1枚目の点字ブロック。工事が進むと商店街の約150メートルに黄色い道ができるんです。」

2026年1月に設置されたばかりの点字ブロックの上を、視覚障害者とボランティアが一緒に歩きます。

(参加者)
「うれしかった、まっすぐ歩けるでしょ、点字ブロックがあったらね、ありがたかったです」
「商店街の買い物も楽、雨が降っても濡れないのですごくいい」
「今は短い距離だがみんなが一緒になって1本の道にしたい」

竹内さんの長年の活動が今、大きな広がりを見せています。商店街の信号機は、岡山県警が音の出るものに変える予定です。また、近くの工事中の歩道橋には、竹内さんが手術費用を支援し目が見えるようになった子供たちが描いた絵が飾られました。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「それ(点字ブロック)を頼りに一生懸命、障害を越えて歩こうとしている人がいることを知ってもらって、応援しよう!力を貸そう!とういう町になることがとてもありがたい」

3月18日は点字ブロックの日。視覚障害者の思いをつなぐ竹内さんの活動はこれからも続きます。

岡山放送
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