今、小学生たちの間で「シール」がブームとなっています。お気に入りのシールを集め、友達同士で交換する「シール交換」は、平成にもはやりましたが、令和になった今、再び人気となっています。かわいいシールを集めてシール帳を作り、友達や家族と交換して楽しむ。令和の「シール」ブームを取材しました。

■ぷっくり、もちもちが人気

子どもたちが手にしているのは、びっしりとシールが貼られた「シール帳」です。

「これいい?」

「いいよ」

木下由麻さん(小4)、茉柚さん(小2)姉妹、そして友達が集まって行っていたのは、「シール交換」です。

木下由麻さん:
「『ボンボンドロップシール』とかお尻シールとかを交換している」

ツヤツヤした表面とぷっくりした立体感が特徴のシールに―。

動物などのおしりをモチーフにしたモチモチな触り心地のシールも―。

これらのかわいいシールが、今、小学生をとりこにしています。

友達:
「仲間外れとかなく、みんなでシール交換を楽しめるところがいい」

木下由麻さん:
「みんなで遊べるから楽しい」

■「平成女児」ブームが再燃

2025年の新語・流行語大賞にもノミネートされた「平成女児」。

平成ではやったたまごっちやプリクラなどが令和の今、再び注目され、ブームとなっています。

中でも、小学生を中心に若い世代の間で流行しているのが「シール交換」です。

そのブームは県内でも―。

雑貨などを扱う須坂市の店では、2025年暮れ頃から、シール人気が高まり、休日はオープン前から店の前に列ができるほど。

人気のシールはすぐに売り切れてしまいます。

■親世代も「懐かしい」と夢中

シールを熱心に選んでいたのは、須坂市内に住む丸山明日香さん(37)。

丸山明日香さん:
「かわいいなと思うと買いたくなりますね。時代は繰り返しているのだなと思うのと、懐かしい気持ちになる」

丸山さんの自宅を訪ね、見せてもらったのは―。

丸山明日香さん:
「昔はタイルシールがはやっていて、これが好きだった」

丸山さんは中学生のころ、通学カバンにシールを貼り、友達とシール交換を楽しんでいたといいます。

そんな昔を思い出しつつ、子どもたちと一緒にシール集めにハマりました。

■親子をつなぐツールに

そして、今は―。

丸山明日香さん:
「ゆうちゃんのも見せて」

娘:
「いいよ〜」

「子どもたち」とシール交換をして楽しんでいます。

長男・誠さん(小3)・:
「シール交換とシール集めるのが楽しい」

長女・結名さん(小1):
「(お母さんとできてどう?)うれしい。楽しかった、シール交換」

丸山明日香さん:
「子どもが好きなキャラクターの話になったり、コミュニケーションのツールになる。親なので『いいよ、あげるよ』と割と寛容にできて、欲しいシールはあげたくなる。(中学時代は)友達同士だったので、また親になってこういう使い方があるんだなと」

令和のシールブームでは、友達同士だけでなく、丸山さんのように親子で楽しむ人も多いといいます。

■専門家「社会性を育む経験」

子どもの発達心理などを研究する専門家は―。

長野県立大学・加藤孝士教授:
「一緒に自分が子ども時代に楽しんでいたものを取り組むことで、子どもの目線に立てる。子どもの楽しい気持ちに寄り添えるメリットはある」

また「シール交換」自体も子どもたちにとって、貴重な経験であると言います。

加藤教授:
「シールは価値がはっきりしていない。いろいろな価値のものを交換するところは、その後の社会性につながるものだと思う」

こども家庭庁の調査では、10歳から17歳の平日1日あたりのインターネット平均利用時間は過去最長の約5時間27分。

デジタル時代の今、対面で行う「シール交換」はアナログともいえますが、加藤教授は、コミュニケーション能力の向上につながるのではと話します。

加藤教授:
「(シール交換は)対面で行うので、相手がどんな表情をしている、これ欲しいのかなとか肌感覚で感じることができ、それはコミュニケーション能力の向上に関係している」

■人気過熱でトラブルも発生

一方、人気が過熱することでさまざまなトラブルも―。

県内などで雑貨を扱う「Will(ウィル)」では、一部の店で、駐車場が足りず路上駐車が目立ったり、客同士のもめ事が発生するなどトラブルがあるといいます。

店側も、購入数に制限を設けるなど、できるだけ公平に販売しようとルールを作り、客には「節度を持って楽しんでほしい」と呼びかけています。

また、特に人気の「ボンボンドロップシール」を巡っては、高額転売や偽物が流通し、製造元の会社はホームページで「偽の通販サイトや詐欺サイトも確認されており、注意してほしい」と呼びかけています。

■家庭ごとのルールも大切に

丸山小巴奈さん(小3):
「これもらっていた人いた」

母・久美子さん:
「もらってた人いた?ほんと、(シールは)なんでも好きなんだね」

長野市内に住む丸山小巴奈さん(小3)と母の久美子さん。

丸山小巴奈さん:
「(シールどんなところが楽しいですか?)貼るところ。これは夢っぽくしたり、これは渋くしたりとか分けてる」

小巴奈さんも友達やSNSをきっかけに2025年11月ごろからシールを集めています。

もちろん、シール交換も!

母・久美子さん:
「その時のブームに夢中になる楽しい気持ちは分かるので、それはいいな。(シール交換では)知らない子ともコミュニケーションをとれる」

一方、シール交換で、注意していることもあります。

母・久美子さん:
「シール集めをしない子とかしない方針の家庭もいると思っているので、(親同士で)やってると聞いてから。一方的にあげて、子どもがはまってしまったら困ると思っていたら申し訳ないので」

■親子で会話するきっかけに

加藤教授:
「シールが好きではない子もいて、交換しないことで仲間外れになるとかよくない。親子で話し合うことはすごく大事で、シール交換をきっかけに楽しい会話やルール、相手の気持ちを推測することだったりを会話することがとても大事」

令和になり再びブームとなっている「シール集め」や「シール交換」。

親子や友達とのコミュニケーションにもつながり、その人気はまだまだ続きそうです。

長野放送
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