「側頭部と後頭部は毛の量も多く、頭皮も比較的丈夫です。優しくであれば頭皮をこすりながら泡立てても大丈夫です」
泡が立ったら頭頂部に乗せ、頭皮に届けるようにやさしく指で押し込む。その後、こすらずにマッサージする要領でに頭皮を動かす。
「泡が触れるだけで汚れは浮き上がるので、指は頭皮を動かすことに専念しましょう。両手の指の腹で頭皮を寄せるイメージで動かしてください」
泡がなくなったら再び泡を立てて、洗いたい部分に泡を乗せ、指で頭皮を揉む。1~2分を目安に、頭皮全体にまんべんなく泡が行き届くまでこの工程を繰り返そう。
正しい手順(4)すすぎ
「ほとんどの人はすすぐ時間が短すぎます。シャンプーの倍くらい時間をかけて、しっかりすすいでください」
一方向からだけシャワーを当てるとすすぎ残しができやすくなる。顔を下に向けて後頭部から当てたり、顔を上げて額から当てたり、いろいろな方向からすすいでほしい。
「特に、襟足や耳の後ろはすすぎが甘くなりやすいので重点的にすすいでください」
正しい手順(5)トリートメント
トリートメントやリンスは、なるべく頭皮につけないことが重要になる。頭皮についた油分が毛穴をふさいでしまうからだ。
「手のひらに適量取って伸ばしたら、揉み込むようなイメージで髪をぎゅっと握ってなじませます。すすぐ際は、シャンプーのときより『どんぐりころころ』1回分少ないくらいで大丈夫です」
ちなみに、トリートメントとコンディショナーは髪の内側から修復するもの、リンスは髪の外側をコーティングするものといった違いがある。近年は製品の質が高いため、片方使えば十分だ。
シャンプーの理想的な頻度は「1日置き」
最後はシャンプーする頻度について。本山さんによると「1日置きでちょうどいい」とのこと。
毎日シャンプーすると頭の皮脂が少なくなって、乾燥肌や皮脂の過剰分泌につながる可能性があるという。
「シャンプーをお休みする日はブラッシングだけでいいですし、お湯だけで洗ったりシャワーで洗い流さずにすむドライシャンプーを使ったりするのもいいでしょう。『平日は仕事で人に会うから洗いたい』という方は、週末1日だけお休みするのがお勧めです。ただし、3日以上洗わないと菌が繁殖してしまうので、連続したお休みは2日までにしてください」
日々何げなくシャンプーしているが、正しく行うと1週間ほどで頭皮の脂っぽさが改善し、髪がサラサラになったと実感する人も多いそう。1カ月ほど経つ頃には抜け毛やフケ、かゆみも減ってくるという。
髪質や頭皮環境を改善したい人は、普段の洗い方を見直してみてはいかがだろうか。
本山典子(もとやま・のりこ)
シャンプー好きが高じて15歳の頃に美容室でアルバイトを開始。短大卒業後に美容師免許を取得し、美容学校教職員、美容室勤務を経てヘアケア商材を扱うメーカーに入社する。事業部長として企画開発、営業などに携わった後、2015年に一般社団法人「国際毛髪皮膚科学研究所」の代表理事に就任。毛髪診断士指導講師の資格も取得し、現在は国内外でセミナーを開催。2024年に東京都目黒区でラドン浴サロン「サードウェイハウス」を開業。テレビや雑誌など幅広いメディアに出演している。著書に『毛髪診断士のときめき美髪BOOK』。
取材・文=有竹亮介
