福岡市・天神の『ベスト電器福岡本店』が、2026年2月15日、最後の営業を終え、約70年の歴史に幕を下ろした。

福岡の“元祖”家電量販店

福岡市・天神の象徴的な存在として、長年親しまれてきた『ベスト電器福岡本店』。ビルの老朽化や経営の効率化などを理由に、2月15日、最後の営業日を迎えた。

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店内では、閉店セールが開催されていたが、閉店時間を前に、ほぼ売り切れの状態に。

「会社自体がなくなるわけではないけど、ベスト電器といえば、ここですよね」。「子供の頃から来ていたので、ちょっと寂しいですね」と買い物客もそれぞれの思い出を振り返っていた。

1956年、福岡市・天神に出来た『バーゲンセンター』を前身にする『ベスト電器福岡本店』。

現在のビルは、1994年に建て替えられ、地下3階・地上12階建ての大型店舗は、豊富な品揃えとお値打ち価格で評判を呼んだ。

我が家の家電はいつも『ベスト』

1977年10月の“冬物商戦”のニュース映像には、昭和の懐かしい冬の必需品、“やぐらこたつ”が暖房器具の主力商品として店頭に並んでいた。

「やぐらこたつは、座って団らんとか必要な商品。今年、やぐらこたつで新しい商品として『温風を出すやぐらこたつ』、これが新しく発売されました」と当時の担当者が熱心に販売する様子が記録されている。

また、『福岡本店』の質の高い接客も、評判を高める大きな要因となった。1977年4月の新入社員研修では、売り場に並んだ女性社員が、先輩と一緒に丁寧に挨拶する様子が映っていた。

「いらっしゃいませ!頭は深々と下げてください。3秒くらい低姿勢。そうしたらお客様より絶対先に頭が上がることはございません!」。

記憶に残るシーンはいつも…

1984年、ベスト電器は、東証1部に上場。海外にも事業を広げ、業界トップの売上高を誇った。

かつて福岡で、『家電を買うと言えばベスト電器』。1995年11月23日。当時、日本中の話題をさらった『ウィンドウズ95』が発売されると、『福岡本店』には、前日から長い行列ができ、深夜にも関わらず文字通りのお祭り騒ぎとなった。

日本中がテレビに釘付けとなった2002年6月の日韓ワールドカップ。

あの時も天神の『ベスト電器福岡本店』前には、日本代表を応援するサポーター達が、共に歴史的瞬間を見ようと大勢集まっていた。

惜しまつつ約70年の歴史に幕

長きにわたり多くの人達に愛された『ベスト電器福岡本店』。閉店時刻の午後8時を迎えると、正面入口にはスタッフが整列した。

「ベスト電器福岡本店は、閉店いたします。本日は、多数のお客さん、ご来店頂きまして誠に有難うございます。本日は誠に有難うございました」と石岡論志店長が深々と頭を下げ、約70年の歴史に幕を下ろした。

今後は、福岡市博多区の『アウトレット博多店』をリニューアルし、新本店として、この春オープンする予定だ。

(テレビ西日本)

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