新しい皇室外交への期待

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トランプ夫妻が帰国した。
天皇皇后両陛下がトランプ夫妻と通訳なしで話されるのを見て、新しい時代を感じた。
また皇后陛下が最後まで行事を務められたことにホッとした。
お二人には上皇陛下夫妻とは違う、新しい皇室外交を期待したい。
 
日米首脳会談はそもそも懸案がなかった。
貿易協議は4月の首脳会談で結論を急ぐトランプに安倍首相が「選挙があるから7月以前は無理」と言い渡し、トランプもそれに内々同意していたからだ。
つまり貿易は先送り。

安倍外交が問われるイラン訪問

今回むしろ注目されるのは日本がイランと米国との仲介に乗り出したことだ。
米国とイランの関係はどうにもならなくなってはいるが、一方で中東最大の軍事国であるイランと米国の軍事衝突というのも現実的ではない。
つまり双方落としどころがなく困っている。

ということで安倍さんは仲介を頼まれたわけだが、これは結構すごいことだ。
こんな日が来るとは思わなかった。
ただこの仲介は難しい。
安倍さんの外交力、日本の外交力が問われる。

おもてなしに見返りを求めるな

天皇陛下との会見、ソファで相撲見物、ゴルフに炉端焼き屋と、おもてなししすぎではないか、その見返りはあるのか、という批判がある。
ちょっと待て。
おもてなしというのは見返りのためにするのか?
違う。
遠来の客を心から歓迎するのが日本流おもてなしだ。
滝川クリステルも東京五輪誘致のスピーチでそう言ってたじゃないか。
だから「相応の見返りはあるのか」などと愚劣ことを言ってはいけない。

トランプさん日本は楽しかったかい?また来いよ。
今度相撲見る時は名物の冷えてもおいしい焼き鳥食べながら見ると良い。
座布団も投げると楽しいよ。

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】
【4コマ漫画:横川寛人】

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平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。